株式会社和らいふ

2022年3月1日公開

成人式プランナーやブランド振袖の販売で注目を集める着物販売企業、和らいふ。その代表として経営の陣頭指揮に当たる一方、社内塾などを開催し新人育成にも力を入れている同社代表の土屋登巳雄さんへのインタビューです。

代表の思いやビジョンに共鳴できるか、という視点を。

株式会社和らいふ代表取締役土屋登巳雄さん（67歳）
北海道出身。
大正元年創業、昭和50年設立の着物販売企業「和らいふ」に昭和54年入社。着物販売の世界に成人式プランナーという新しい仕事スタイルを導入した一方、社内塾を通じて社員との良好なコミュニケーションを図っている。座右の銘は「過大に評価せず、過小に評価せず」。

私の仕事観「誰かを支えるため」「誰かに喜んでもらうため」という気づきが大切。

弊社は着物や関連小物の提供販売を業務としている会社。そしてこの業務を支えているのが各店舗に勤務する接客営業スタッフです。
着物は身にまとう機会が限られ、さらに高価なものもあるためその営業は難しそうと思われがち。事実、弊社の新入社員も入社当初は戸惑うことが多いようです。
しかし経験を重ねるうちに、営業活動は自分のためではなく「お客様の人生の節目を彩るため」「ご家族の晴れの日のため」ということが理解できるようになる。すると、自然と笑顔になり声にも張りが出て、営業するのが楽しくなってくるんです。
弊社の営業に限らず、どんな仕事も自分のためではなく、誰かを支えるため、誰かを喜ばせるためにある…この気づきが仕事を楽しくしてくれるのだと思います。

企業選びのヒント1代表が雲の上の存在か、身近にありたいと願う人か。

経営者の思いやビジョンを経営者から直接聞くというのは、職場に団結力を芽生えさせたり、風通しの良い社風を作るためには、非常に有効だと思っています。私が経験年数ごとに社員を集め、社内塾を開催しているのもそういう発想から。私の考えはもちろん、代表が身近な理解者で社員一人ひとりをしっかり見ていることも伝えています。ちなみに新入社員限定の社内塾の名称は、原石の人材をキラキラ光る存在に変えたいとの思いから「ダイヤモンド塾」としています。
いよいよ就活。自分に適した企業探しをする上で、その企業の代表が抱く理念やビジョンを知ることはとても重要です。そしてその思いに共鳴できるか、賛同できるかを一つの基準にしてもいいと思います。

企業選びのヒント2どう働くかは大切。誰と働くかはもっと大切だと思っています。

新入社員の一人が営業で伸び悩んでいた時、指導役となったのがこの道何十年というベテラン社員。親子…もしかしたら祖母と孫ほど、年が離れていたかもしれません。当初はうまくいかないのではとも思いましたが、蓋をあけるとベテランの指導で新人がみるみる元気になり、表情が輝きだし、成績も徐々に上がっていったんです。
ベテランの指導法が良かったのか、二人の波長がうまく噛み合ったのか、もともと新人さんに素養があったのか…詳細はわかりませんが、とにかくベテランとの出会いと指導で新人さんは生まれ変わったわけです。
どこで働くか、どんな仕事かは確かに大切です。でも誰と働くか、ということもとても大切だと感じさせられた出来事でした。