株式会社竹口組

2022年3月1日公開

株式会社竹口組は、個人住宅の新築をビジネスの柱とする北見市の工務店。「高性能」「快適」「省エネ」に力を入れ、自社が抱える大工の確かな技術で家づくりを行っています。オホーツクエリアの施工実績は増え続け、収益も堅調に推移。新卒採用にも積極的な同社の代表、竹口祐司さんが学生へのアドバイスを送ってくれました。

知識やスキルではなく、「一生懸命」が大切です。

株式会社竹口組代表取締役竹口祐司さん（57歳）
北海道北見市出身。創業家に生まれ、株式会社竹口組に入社。専務取締役を経て2代目の代表取締役に就任。

新卒社員に期待することスポンジのような吸収力と一生懸命な姿勢。

当社では3年ほど前から新卒の採用に力を入れています。創業から52年と会社を長く続けている中で、ベテラン勢の定着率が良いこともあって平均年齢が上がってきました。このタイミングで若い風を入れ、新卒世代をじっくりと育てることで、会社も活性化させようと考えてのことです。
建築の仕事というと専門的に思われがちですし、専門学校や大学で建築学を勉強してきたほうが有利と考えるかもしれません。けれど、私は出身の学部や学科を重視しているわけではなく、新卒のスポンジのような吸収力に期待しています。当社が手がけるいわゆる一般住宅は、あくまでお客様の希望を「形」にしたものです。自分の意見を押し付けたり、セールストークでまくし立てたりするのではなく、ニーズに耳を傾ける力が大切。その点で新卒社員の「こなれていない」一生懸命さはお客様に伝わりやすく、家づくりの希望をヒアリングしやすいと思っています。

面接の注目ポイント自分のやりたいことを考えたことがあるかどうか。

面接は学生さんにとって緊張する場です。その中でも目を見て話してくれるか、ハキハキと受け答えできるかという基本の基本は注目しています。
私は面接で「本当はどういう仕事をやりたいのか」と質問することが少なくありません。その答えは建築にまつわることでなくてもまったく構わないと思っています。例えば「人と話す仕事」でも良いですし、「クリエイティブな世界にあこがれていた」でも良いんです。自分のやりたいことについて考えたことがあり、挑戦したい気持ちがあるだけでもチャレンジ精神が伝わってきます。
月並みかもしれませんが、他にも苦労したことを尋ねるようにしています。仕事は楽しいだけではなく、いつか必ず壁にぶつかるものです。学生時代の辛い経験を具体的にどう乗り越えたのかエピソードを語ってくれる人は、入社後も成長できるのではないかと期待できます。

若い世代へのメッセージ何事にもどんどんチャレンジしましょう。

若い人はいろんなものに興味を持ち、どんどんチャレンジしてほしいと思っています。当社の仕事で言えば、「新しい建物を見に行きたい」「建築のセミナーを聞きに行きたい」などの意見を積極的に発信してほしい…ところですが、若い世代からはこうした声があまり聞こえてこないのが悩みの一つです。
私自身、若いころにまだまだ一般的ではなかったログハウスの輸入住宅について勉強し、設計プランから施工まで担当したことがあります。新しいことに挑戦するのは楽しかった一方、不慣れなログハウスを建てることには苦労しました。それに、関税の関係から思っていたよりも収益にはつながらず（笑）。ただ、そのお客様とは今でも良好な関係を保っており、1〜2年に一度はログハウスのメンテナンスを依頼されます。このように自らの挑戦が、思わぬ縁をつなげてくれることもあると思います。