北海道の経営者に聞く3つの質問「転機・人・未来」 独自の培養技術でAHCC(R)を生産する株式会社アミノアップの「転機・人・未来」

2020年1月30日 公開

AHCCやオリゴノール等、自然の恵みをテーマに天然物由来の機能性素材を研究・開発する株式会社アミノアップ。統合医療・補完代替医療にも力を入れ、健康や免疫力に役立つ素材を提供しています。企業を明日へと牽引する代表取締役社長の藤井創さんに、「転機」「人」「未来」のテーマでインタビューしました。

弊社の業務や社会貢献活動の根底にあるのは、ローカルからグローバルへ、北海道から世界へという発想です。

代表取締役社長/藤井創さん(56歳)
北海道江別市出身。京都大学卒業後、1989年に旭硝子株式会社に入社。1998年北海道Uターンよりアミノアップ入社、機能性素材「オリゴノール」の開発をテーマに学位(薬学)取得等を経て、2012年三代目の代表取締役社長に就任。製品の海外輸出などグローバル化への取組みを実践し、海外の売上げ比率40%達成。趣味はカヌーとクロスカントリースキー。

ご自身にとっての「転機」とは?東京からのUターンと弊社との出合いが人生の大きな分岐点の一つです。

やはり弊社への転職でしょうね。地元出身ではありましたが、道外の大学に進学。卒業後は横浜に研究所がある企業に就職しました。医薬品の研究者として実績や対外的な評価を重ねていましたが、その一方プライベートでは結婚をし子どもも授かりました。ちょうどその頃実家の母が亡くなったこともあり、子育てを含め今後は自然豊かな北海道で暮らしたいと考えるようになり、故郷にUターンしました。最初はとあるシンクタンクに勤務しましたが、どこか馴染めず悩んでいた際に北海道大学の教授に紹介していただいたのがアミノアップ。研究者としての経歴を生かせる場が道内にはさほど多くはない時代だったので、この出合いはかなり運命的でしたね。
北海道で暮らして20年。現在は道内はもとより道外の人材に向け、北海道で働くことの魅力を発信しています。

御社にとっての「人」とは?大きな成果を生み出すための、枠のない採用にも取り組み始めています。

弊社は対象とする研究領域が専門的なのに加え、技術革新等のスピードが速いこともあり、これまでは「欠員を補うための人」「この領域の研究を任せられる方」という、即戦力的な求人が主流になっていました。こういった求人は確かにミスマッチが少ないですし、業務に関しても及第点はクリアできます。けれど要はそこまで。期待を超える成果が得られたり、眼を見張るような人材の成長には結びつかないことが多いと感じていました。
ですから最近弊社が力を注ぎ始めているのは、“役割や所属ありきではない採用”。新卒さんの積極的な採用はその好例です。その人材が秘めている未知の力、全方位への伸びしろが、私たちの想像のはるか上を行く「企業の成長」や「次なる可能性」を生み出してくれると考えているんです。

企業にとっての「未来」とは?ローカルからグローバルへ、北海道から世界へ。多彩なメッセージを発信したい。

「自然の恵みで世界の人々を笑顔にする」が弊社のミッション。ここでいう自然の恵みとは、北海道の自然が育んだ天然素材のことです。その素材に弊社の技術を融合させ、この北の大地から海外にダイレクトに発信していくことが自分たちの今後の使命だと感じています。
このローカルからグローバルへ、北海道から世界へという発想は事業に限ったことではありません。例えば「北海道四季の音楽祭」という地元コンサートの支援、再生可能エネルギーの有効利用や清掃活動、社会福祉行事の応援、スポーツ関連のコミュニティーのサポートなどの多彩な社会貢献活動も、北海道の有するポテンシャルを多くの人に伝えたいという想いをカタチにしたものなのです。

株式会社アミノアップ

自然の恵みで世界の人々を笑顔にすることをミッションに掲げ、人が幸せに暮らすのに必要な健康に関する学術研究を推進。世界100以上の大学・医療施設と共同研究も展開している。
北海道札幌市清田区真栄363番地32
TEL.011-889-2277(代表)
https://www.aminoup.jp/

北海道の経営者に聞く3つの質問「転機・人・未来」

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