札幌市内を中心に介護・障がい・児童福祉サービスを提供する株式会社仁の田中仁社長にに聞いた「転機・人・未来」
2020年9月3日 公開
社員が幸せに働いてこそ、利用者様や子どもたちを笑顔にできます。
北海道増毛町出身。大学卒業後、上京して大手飲食チェーンに就職。自身の体調不良をきっかけにUターン。両親の介護事業を手伝ううちに利用者様と深く関わる楽しさに感銘を受け、各種資格を取得後に札幌の福祉施設に勤務。2011年に株式会社仁を創業。
田中さんの「転機」とは?社員一人ひとりに寄り添う大切さを教えてくれた「謀反」です。
ただ、経営者としての自分を成長させてくれた一番の転機といえば、創業当初に社員から謀反を起こされたこと(笑)。まだスタッフの人数も経験値も少なかったころなので、私がすべて指示を出し、業務のすべてに携わらなければ不安で不安で仕方がありませんでした。会社を軌道に乗せることにガムシャラで、社員に寄り添うこともなく…。そんな私に全スタッフが団結して「社長は何を考えているのか分からない。自分たちはマシンではない」と声を上げてくれたんです。自分は経営者として何と未熟なんだとハッとしました。以来、社員一人ひとりの声に耳を傾け、自ら考えて行動する自主性を大切にするようになったんです。
田中さんの「人」とは?スタッフ全員に働くことが楽しいと感じてもらいたい。
ただし、一緒に働く仲間たちの幸せなくして、利用者様やそのご家族が幸せになることなどあり得ません。そのために、手厚い資格取得制度や実力・行動重視のキャリアパス制度などを整え、社員一人ひとりの姿勢を正しく評価しています。その他、スタッフ同士が日ごろの感謝の気持ちを伝え合う『ありがとうカード』、特に頑張ったスタッフを称える『年間MVP表彰』といったユニークな制度も用意。当社の全員に働くことが楽しいと感じてもらう環境を用意するのも、私の役割なんです。
田中さんが描く「未来」は?15年後に札幌ドームで経営発表会を開けるくらいの企業へ!
私が思い描く最終的な未来は、「北海道にこの会社があって良かった」と思われる企業へ成長していくこと。そして、社員がそんな会社に入社できて幸せだと思ってもらえるように努力を続けたいと考えています。具体的には…15年後に札幌ドームで経営発表会を開催したいですね。
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田中さんは1〜2カ月に一度の面談で悩みや課題を吸い上げる他、日々、各施設を回りながら社員一人ひとりとよくコミュニケーションを取っているとか。
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「ぜひ、社員も一緒に」と集合写真をパシャリ。スタッフの皆さんの笑顔が、「働くことが楽しい職場」であることを物語っているようです。
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スタッフのお二人にプチインタビュー。会社の魅力を尋ねたところ、「社長を筆頭にとにかくフラットな人間関係。意見もバシバシ言えます」と笑顔で答えてくれました。
株式会社仁
北海道の経営者に聞く3つの質問「転機・人・未来」
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