2020/01/09[thu] update

北海道の経営者に聞く3つの質問【旭イノベックス株式会社】

北海道の経営者に3つの角度でインタビュー【旭イノベックス株式会社】

水門や橋梁といった社会インフラを手がける「土木鉄構事業部」、鉄骨造の空間をワンストップで提供する「建築鉄構事業部」、パネルヒーターを中心とする暖房機器を製造・販売する「住環機器事業部」を3本柱に据える旭イノベックス株式会社。3代目の若き経営者、星野幹宏さんに「転機」「人」「未来」の質問をぶつけました。

従業員第一主義を貫きながら、
皆のアイデアとチャレンジでものづくりを進めています。

代表取締役社長/星野幹宏さん(44歳)
北海道北広島市出身。東洋大学卒業後、トヨタ自動車株式会社へ。2007年に旭イノベックス株式会社に入社。2018年、祖父、父と受け継がれてきたスピリットとともに、代表取締役社長へ。

旭イノベックス株式会社の「転機」とは?
苦境からのスタートを技術とシステムで乗り越えました。

会社創業時から転機だらけです(笑)。初代の祖父は軍需品の製造に携わっていましたが、戦後の混乱期に工場がなくなってしまいました。一緒に働いていた仲間たちを路頭に迷わせまいと一念発起し、金属加工や溶接を主体に水門なども手がける旭鉄工所を設立したんです。祖父は技術者としてのこだわりが強く、人に慕われるタイプ。実は当社の鉄骨建築やパネルヒーターの事業は、ビジネスが立ち行かなくなった会社からお願いされて初代が引き継いだものです。マイナスかつ既存産業への参入という苦境からのスタートを、強力にバックアップしたのが2代目の父。価格競争に飲み込まれないよう納期の遅れをゼロにするシステムなどを作り、パネルヒーターも商品の差別化戦略を進めました。3代目の私は、祖父と父が築いた基盤をもとに、ビジネスと職場環境の改善に挑戦中です。

旭イノベックス株式会社の「人」とは?
「従業員第一主義」が巡り巡ってお客様のプラスになります。

初代が仲間たちの雇用を生むために会社を立ち上げたように、当社にとっての「人」はまさに従業員。青臭いかもしれませんが全員が家族なのです。私が入社してからは、トヨタ生産方式をアレンジした「改善」を進め、「ムリ・ムダ・ムラ」のない働きやすい環境づくりを進めてきました。例えば、腰を痛めて有給を取った従業員のために「有給は家族と過ごすものだよ」と、腰を屈めなくて良いシステムを導入。このように「働いている人が楽しくなる」を改善のスタート地点にすることで、従業員の歯車が回り、一人ひとりのレベルも高くなります。もちろん、その利益はできる限りスタッフに還元。おかげで皆が職場環境を改善するための提案とチャレンジを大切にしています。こうした従業員第一主義が、ひいてはお客様のプラスにつながるのです。

旭イノベックス株式会社の「未来」とは?
従業員の思いを一つに、ものづくり企業の発展につなげたい。

当社は2007年に、それぞれ別会社だった3つの事業を旭イノベックスの「土木鉄構事業部」「建築鉄構事業部」「住環機器事業部」として統合しました。会社全体として官公庁と民間の仕事をバランス良く受け、安定経営を続けるのが大きな理由です。一方、従業員も多能工化によって部署を超えて技術を補完し合い、なおかつそれぞれのアイデアをものづくり企業の発展につなげています。私が描く大きな未来は「土木鉄構事業部」では世界の自然災害による死者をゼロにすること、「建築鉄構事業部」では安全で快適な空間をさらに追求すること、「住環機器事業部」では気温や湿度を気にせず一年中同じ格好で居られる商品づくりです。当社は大企業ではなく家族経営の中小企業。従業員全員が同じ思いを共有し、信頼できる人材がそろっているからこそ、決して不可能ではないと思っています。
星野さんの「会社は皆のものだと思っていますから、私一人が写真を撮られるのも…」との一言から、スタッフとの集合写真を撮影。実に良い笑顔です。
同社は品質管理・品質保証のためのISO9001、環境マネジメントシステムに関するISO14001、労働安全衛生に関するOHSAS18001の国際規格の認証を取得。
電力などの動力がなくても、水位の変化に応じて自動的に水門が開閉する「オートゲート」。各地の堤防で豪雨や津波の際に浸水を防ぐ社会インフラとして活躍。

旭イノベックス株式会社

「土木鉄構事業部」「建築鉄構事業部」「住環機器事業部」を柱に、北海道のみならず全国各地に営業所を展開。堤防に設置する「オートゲート」は全国約2000カ所に設置実績があり、2013年には第5回「ものづくり日本大賞」を受賞。
北海道札幌市清田区平岡9条1丁目1番6号
TEL.011-883-8400
https://www.asahi-inovex.co.jp
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