北海道の経営者に聞く3つの質問「転機・人・未来」 金属加工からアウトドアグッズまで、株式会社トリパスの杉本光崇社長に聞いた「転機・人・未来」

2020年1月23日 公開

株式会社トリパスは、半導体製造装置の部品加工、除雪車やトラック、食品機械や農業機械、住宅・道路資材などさまざまな業界の金属部品加工を手掛けるものづくり企業。近年は自社ブランド製品をリリースするなどアウトドアグッズメーカーとしても注目を集めています。躍動する企業の若きリーダー杉本光崇さんに、「転機」「人」「未来」についてうかがいました。

「明後日をおもしろく作りかえる」をテーマに仕事が楽しくなる仕組みを考察しています。

代表取締役社長/杉本光崇さん(38歳)
北海道札幌市出身。慶應義塾大学経済学部卒業後、2008年に株式会社トリパスに入社。2017年、父を継いで代表取締役社長へ。ドラスティックな社内改革を次々に実践し企業も急成長中。

株式会社トリパスにとっての「転機」とは?本腰を入れた採用活動と、優秀な人材の入社が弊社の大きな転機です。

自分が入社した2008年当時、弊社は旧態依然とした町工場的な会社でした。経営面でも一進一退が続き、この先存続できるかどうかという状態。この局面を打破するために新たな人材を確保しなければという思いはありましたが、具体策が思い浮かばず公的機関に「まじめな人材求む」的な求人を出すのが関の山でした。
そんな折、知人に「それなりの時間や労力、コストをかけなければ優秀な人材とは出会えない」と進言され、採用活動に本腰を入れるように。その中で出会ったのがチャレンジ精神豊富な若手やマネジメント能力に優れた幹部たちでした。多彩な業務改革をボトムアップで実行するとともに、会社もより戦略的に動けるようになりました。5年ほど前から本腰を入れた採用活動のスタート、その結果の優秀な人材の入社が弊社の大きな転機と言えるでしょうね。

株式会社トリパスの「人」とは?その人材の素顔や魅力を知るために、面接にはしっかりと時間をかけます。

一番大切な財産であることは間違いありません。ですから、人材との最初の出会い「面接」にはできる限り時間をかけています。
質問はその時の採用要件に応じて変えるため特に決まっていませんが、強いて言うならその人を深掘りするような言葉を投げかけることが多いです。「具体的に教えてもらえますか?」「例えば◎◎みたいな?」という感じかな。その質問を的確にキャッチし、自分のことや興味や関心のあることをイキイキと伝えてくれる人はとても魅力的に映るもの。もちろんそれだけで「即採用!」とはなりませんが、こういった会話のキャッチボールこそ、その人の素顔や長所を知るための近道であるとは思っています。

株式会社トリパスの「未来」とは?仕事がつらい時代は終わり。仕事がやりがいになる時代を作りたい。

昭和や平成は〈仕事=つらいこと、お金をもらうために仕方なく耐えるもの〉だったかもしれない。けれど年号も令和に改まった今、どうしたら〈仕事=やりがい〉になるかを真剣に考えるべきだと思っています。
実は弊社がアウトドアグッズをプロデュースしたのもそういう思いから。受託業務だけでは感じ得ない刺激ややりがいを、日々の仕事の中に生み出してみたいと考えたからなんです。ちなみにグッズは「タノシメタル(楽しい+メタル/金属)」というコンセプトにしました(笑)。
もちろんこれはまだ最初の一歩。「明後日をおもしろくつくりかえる」をメインテーマに、仕事をするのが楽しくなるための、いろんな仕掛けや試みに挑戦したいと思っています。

株式会社トリパス

最新の設備と独自の工程設計システムで、徹底的な効率化と精度の高い金属加工技術を確立。町工場から脱皮し、時代の先を行く先端技術集団への変貌を実現している。
北海道札幌市清田区北野2条3丁目11-1
TEL.011-881-5211
http://tripath.co.jp

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