冠婚葬祭業は何でもできる。柔軟な発想で新たな組織づくりへ。【株式会社あいプラン】
2026年8月31日 公開

1994年札幌市出身。慶應義塾大学商学部卒業後、飲料メーカー、不動産デベロッパーで勤務。父の急逝を機に株式会社あいプランへ入社し、家業を継ぐ。現在は代表取締役として一人ひとりの人生に寄り添う冠婚葬祭を目指し、組織づくりにも力を注いでいる。
会社員から一転、
1500人を率いる代表に。
「父は会社の話を家庭に持ち込まない人で、自分が家業を継ぐことはあまり意識していませんでした。幼いころはアイドルにあこがれて、中学生になると国語の教科書で読んだ宮大工の物語や京都の寺院に感銘を受けて、『千年後にも残る物づくりがしたい』と考えた時期もありました。ただ、一人っ子だったので周囲からは『いずれは』と言われていたように思います」
大学から地元を離れ慶應義塾大学へ進学、卒業後は先輩の勧めで飲料メーカーへ就職した。大阪や東京で5年間、飲食店への営業を担当しているうちに、「お店そのものを良くすること」に興味を持つようになる。商業施設へのテナント誘致などで魅力的な店づくりに携わりたいと考え、不動産デベロッパーへ転職した。
ところがわずか1年後の2024年、父・喜信さんが急逝した。
「初めて父の友人や知人と出会って、思い出を語り合う中で、自分の知らない父を知ることができたんです。葬式の簡略化が進む時代ですが、家族が気持ちを整理する時間であり、人と人がつながる場でもあります。実は私自身、家業について深く理解できていませんでしたが、改めてこの職業の存在意義を身をもって知ったことで『この文化は残していかなければならない』と、当事者になって強く実感しました」
当初、葬儀のための一時的な帰郷であったが、自社スタッフの姿に強く心を突き動かされたという。
「私と同世代の従業員が親身に寄り添ってくれる姿を見て『この人たちと一緒に働きたい』と思ったんです。こうして葬儀の翌日に代表取締役に就任することに決めました」
怒濤の2年間を経て、
リブランディングを実行。
「それまでは指示をされる側だったので、部下を持ち指示を出す立場への切り替えがとても難しかったです。それでも従業員たちは力を合わせ、会社を前へ進めてくれました。父が築いてきた社風と従業員のお陰で乗り越えられた2年間だったと思います」
少しずつ周りを見渡せるようになると、会社全体の課題が見えるようになってきた。
「理念や行動指針はあるものの、グループ会社や部署を越えて共有できる分かりやすい合言葉が無いことに気が付きました。また、主力ブランドの『やわらぎ斎場』は知られていても、それが『あいプラン』だという結び付きが弱いんです。北海道の地場企業であることも浸透していないため、変えていく必要があると感じました」
そこで2026年4月に掲げたのが、新しいブランドメッセージ「つながりをかたちに」だ。ロゴも一新し、部署横断のプロジェクトチームを立ち上げて社員と共にリブランディングを進めている。
「現場へ丁寧に説明しながら進めたことで、社員自身も『自分たちの会社をつくっている』という意識が強くなったと感じています。会社の目指す方向を共有することで、部署を越えた一体感も生まれました。まだ策定したばかりですが、これをきっかけに社員一人ひとりが、自分たちの仕事に誇りを持てるようになればうれしいです」
新事業を拡張しながら、
より人に寄り添える会社を。
「この2年、さまざまな事例に立ち会わせていただいて感じたのが、この業界は『何でもできる』ということ。画一的なパッケージが一般化する今こそ、一人ひとりの人生に寄り添うたった一つのセレモニーに価値があると思っています。例えば葬儀では、コーラス部だった故人を仲間の合唱で送り出したり、コンサドーレサポーターだった故人をユニフォーム姿で応援歌と共に見送ったりしたこともあります。利用者の希望を積極的にヒアリングして、その人らしいセレモニーをご提案していきたいです」
人と人とのつながりをより感じられる時間をつくるために、新道さんが最も大切にしている言葉は「リスペクト」だ。
「当たり前のことかもしれませんが、お客様はもちろん、一緒に働く仲間への敬意を欠かしてはいけません。社員一人ひとりを信じ、互いを尊重し合える組織をつくりながら、これからも地域に必要とされる会社を目指していきます」
株式会社あいプラン
本インタビューはUHB(北海道文化放送)のトーク番組「BOSS TALK」とのコラボ企画により収録されました。
北海道を愛し、北海道の活性化を目指す“BOSS”が北海道の未来と経営について楽しく、真剣に語り合う“TALK”番組。独立するまでの道のり、経営者としての思い、転機となった出会いや目指す未来などを語ります。
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