人を、社員を愛する思いが原動力。 北海道No・1の飲食企業を目指して。【株式会社WONDER CREW】
2026年7月20日 公開

札幌市出身。お好み焼き店を営む家庭に育つ。大学卒業後、紳士服専門店へ入社し、経営やマーケティングを学ぶ。2011年に株式会社WONDER CREWを設立。イタリアンバル「Veggyの家」の開業を皮切りに事業を拡大し、現在は11業態28店舗を運営。北海道を代表する食のリーディングカンパニーを目指している。
原点は、家業のお好み焼き店。
心からの『いらっしゃいませ』。
「毎日、店の売上を両親に聞いたり、自分なら店をどう改善するかをノートに書いたりしていました。小学4年生のある日、少しの時間だけ一人で店番をすることになったんです。緊張しながら初めて『いらっしゃいませ!』と言った経験は、今でも忘れられません」
大学時代は1年間の休学期間も含めて約5年間、飲食店のアルバイトに打ち込んだ。大型店で次々に訪れる客を迎え入れる入口を担当し、機械的に「いらっしゃいませ」と繰り返すうちに、次第に違和感を覚えるようになる。
「小学生のころに実家の店で言った『いらっしゃいませ』は、心からのものだった。でも今は何か違うと感じたんです。もしもここが自分の店だったら、あの時の言葉が出せるんじゃないか…そう思って、将来は独立しようと決心しました」
大学卒業後は、友人のいない場所で集中して大企業の経営を学ぼうと考え、東京に本社がある全国チェーンの紳士服専門店に入社した。ビジネス本を読みふけり、学んだことを翌日の接客で実践する日々を送っていた。当初は3年で辞めて28歳で起業、30歳までに3店舗という目標を掲げていたが、予期せぬ出来事が起きた。
「入社2年目のある日、自転車で帰宅中に交通事故に遭って救急車で運ばれました。車内で意識を取り戻した時『ここではまだ死ねない』『生かされたからには故郷に貢献したい』と強く感じて、札幌へ戻って起業しようと決意しました」
挑戦と改善の繰り返し。
幾度も襲った危機を耐え抜いた。
「最初は誰にも頼らず全部自分で何とかできると思っていたんです。でも結果が出ない。そこで、取引先の方々にどうしたら売上が上がるか相談したら、いろいろと協力してくださり、売上が少しずつ伸びていきました」
こうして30歳までに3店舗という目標を達成し、「北海道を代表する会社をつくりたい」という新たな目標を掲げた渡邊さん。大通に出店した「エゾバルバンバン」のヒットで店舗数も拡大していった矢先、2020年に新型コロナウイルスの感染拡大が始まった。
「コロナ禍では社員や家族が心配しないように『つぶれないから』と言い続け、他の飲食店とのコラボを企画したり、SNSで現状の売上状況を公開したりと、常に情報発信を続けました」
コロナ禍明けを見据えてサンドイッチ専門店の開業など新業態にも挑戦。
コロナ禍の3年間では9店舗の戦略的撤退を決断せざるを得ないなど、大きな損失も経験した。しかし、その経験から「強い組織」の条件に気付いたという。
「経営者が苦しい時に一緒に乗り越えてくれる人がどれだけいるかで決まると気付いたんです。スタッフ教育や料理のクオリティ、衛生管理、清掃といった基本に立ち返り、既存店の強化に力を注いだことが功を奏してV字回復につながりました。自分を信じて付いてきてくれた社員には感謝しかありません」
人を愛し、任せる。
成長を支える組織づくり。
「ボスとして大事にしているのは、人を愛すること、特に社員を愛することです。社長が社員を大切にしていないのに『このビジョンを実現したいから力を貸してほしい』と言っても、独り善がりでは誰も付いてきてくれません」
だからこそ、社員には積極的に権限を委譲している。
「例えば店長には店舗の予算計画を任せています。半年に1回は社員総会を開催して、会社の数字や目標を共有することで、あらゆる数字を見える化しています。その代わり失敗したら最終的な責任は僕が取る。だから思い切って挑戦してほしいんです」
組織づくりで意識しているのは、「暗い空気をつくらないこと」だという。
「スタッフは上司の様子をよく見ています。経営者が不安そうにしていたら、その空気は必ず伝わる。だから自分がネガティブな雰囲気を出さないように意識しています。情熱は人の心を動かします。トップが一生懸命やれば、その気持ちは社員にもお客様にも伝わるはずです」
その先に見据えるのは、北海道を代表する食の企業だ。
「日本の飲食レベルは世界一だと思っていますし、その中心にあるのが北海道です。その北海道で食のリーディングカンパニーになれば、世界一の企業に近付くことだと考えています」
株式会社WONDER CREW
本インタビューはUHB(北海道文化放送)のトーク番組「BOSS TALK」とのコラボ企画により収録されました。
北海道を愛し、北海道の活性化を目指す“BOSS”が北海道の未来と経営について楽しく、真剣に語り合う“TALK”番組。独立するまでの道のり、経営者としての思い、転機となった出会いや目指す未来などを語ります。
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