北海道企業のグローバル展開、海外企業やスタートアップの誘致で新ビジネス領域課題に挑む。【North Greenation 合同会社】
2025年6月23日 公開
多くの出会いを求め学んだ英語とプログラミング言語。
「母が北欧のペンフレンドを見つけてきてくれて、幼稚園のころから国外の友人と英語で手紙のやりとりもしていました。小学生になるころには自然と通訳や翻訳の仕事がしたいと考えるようになり、毎朝ラジオ英会話を聞いてから登校するのが日課でした」
高校生になってもその思いは変わらず、進学先に選んだのは北星学園大学文学部英文学科。1年間の海外留学制度があったことも進路の決め手だった。
「単純に語学力を身に着けたいというよりは、海外の人とも対等にコミュニケーションを取れるようになりたい、英語を通じて多くの人に出会いたいという思いが強かったと思います。留学先はアメリカ・インディアナ州のマンチェスター大学で、1年ほどコミュニケーション学と哲学を学びました」
三浦さんが学生時代を過ごした1990年代末、日本ではコンピュータ技術が著しく進歩し、インターネット普及率も急速に増加し始めていた。大学に導入された最新型Windowsの機能性は高く、その感動は三浦さんの人生をも変えてしまうほどだった。
「あれほど通訳・翻訳の仕事がしたいと言っておきながら、IT業界に将来性を感じて、卒業後の就職先に選んだのはシステム開発会社でした。実はエンジニアの仕事は、通訳や翻訳の仕事と共通点があるんです。英語なのかプログラミング言語なのかという違いはあれど、言語で人と人とをつなぐ仕事がしたいという点では、一貫していたのだと思います」
北海道の課題解決を目指して、人と人、事業と事業をつなぐ。
「2011年に入社し、7年間にわたって翻訳、マーケティング事業に携わりました。インバウンドプロモーションの立ち上げや海外企業の日本進出をサポートする業務は面白かったのですが、次第に地元北海道に軸足を置いて仕事がしたいと思うようになっていきました」
三浦さんはローカルマーケティングに長けた企業への転職を考え始め、2018年、北海道コカ・コーラボトリング株式会社に入社した。英語を用いたコミュニケーション能力と、培われたマーケティング力が評価され、入社後3カ月という短期間で成長戦略策定室の室長に就任。新規事業の立ち上げに携わることになった。
「中でも忘れ難いのは、自社グループの物流網を利用して農作物を小売業者に届ける『やさいバス北海道』事業です。北海道は一次産業が盛んでありながら、作物の売り先を見つけられずに苦労している農家さんも多いのが現状です。プロジェクトを通して多くの農家さんに喜んでいただき、人と人、事業と事業をつなぐ仕事にやりがいを感じただけではなく、北海道に貢献できたことへの達成感を得た瞬間でした」
海外企業との橋渡しで誰もが挑戦できる世界を。
「世界各国からスタートアップ企業や投資家、顧客となる商談先企業を多数招いて、情報交換や交流を深めるイベントで、事業成長の促進を目的としています。人と人とがかかわり合い、支援の輪が広がることで、誰もが恐れずに新しいことにチャレンジできるようになるでしょう。そしてその先にはより良い社会の実現が待っているに違いないという確信があります」
三浦さんは2024年3月にNorth Greenation 合同会社を立ち上げ独立を決意。現在は海外企業と北海道企業との橋渡しをする事業開発支援業務を主軸に、広く事業者のサポートを行っている。
「イベント運営の他、自ら海外企業へ出向いて誘致の提案や、場合によってはビジネス開発にまで携わることもあります。実際に迎え入れた企業には、法人申請やビザ申請など、事務手続きに関する支援も行っています。今注目しているのは北海道と気候や産業構造、人口などに共通点の多いデンマークでの事例です。互いに新たなビジネス領域を創出できるような連携事業を模索しているところです」
同年10月からは札幌海外企業受入ワンストップ窓口「STEP」の統括責任者にも就任が決まった三浦さん。
「支援する側でありながら、私自身もまだまだ多くのことに挑戦していきたいと思っています。たとえうまくいかなくても、それは失敗ではありません。本当の失敗は、恐れて挑戦しないこと。満足できない結果が出ても、挑戦を続ければ、思い描いた未来に近付くことができるはずです」
North Greenation合同会社
https://northgreenation.cc/
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