企業の垣根を越え、かかわるすべての人を幸せに。【岩田地崎建設株式会社】
2023年10月2日 公開
後継ぎを決意したきっかけは、軽い気持ちからだった。
「考え方までロックでとがっていたんでしょうね(笑)。社長である父からも後継ぎの話が無かったので、大学ではマスコミ業界を中心に就職活動をしていました。そんな中、たまたま参加した合同企業説明会に岩田地崎建設のブースが出ていて、軽い気持ちから立ち寄ってみたんです。身近な存在だった父の会社を客観的に見たことで、思いも寄らず家業に興味がわきました」
この出来事を機に父親の仕事に対する考え方や会社の事業内容、働く人たちのことを知りたいと思うようになり、会社に顔を出すようになった岩田さん。
「何度か足を運ぶうちに、この会社を良くしたいという思いが徐々に大きくなっていきました。従業員も子どものころから可愛がってくれたなじみの人が多く、いつしか育ててもらった恩を返したいと考えるようにもなったんです」
勤め先の倒産、大学院入学…。経験と知識を手に入社へ。
「今となっては、倒産に至るまでの経緯を内側から見ることができたのはとても良い経験でした。その後、法人向けの不動産売買の会社に再就職し、営業部に配属され、数年後には後輩を指導する立場になって自信も付いたので、家業に腰を据えようと2012年に岩田地崎建設に入社しました」
岩田さんは入社当時、北海道の本社ではなくあえて東京支店勤務を選択した。総務として営業支援や採用に携わり、会社の全体像を把握しながら、課題や改善点を丁寧に洗い出していった。他社で働いた経験があったからこそ、比較して見えてくるものは多かったようだ。
「将来的には会社をけん引することを見据え、大学院にも入り経営を学びました。働きながら学ぶのは大変でしたが、少しでも経営に関する資質や能力を身に付けたかった。架空の課題についてディスカッションしたり、擬似的な経営判断をするなど実践的な授業内容が、必ず役に立つと信じていました」
2016年、経験と知識を携えて北海道本社に異動した岩田さんは、取締役常務に就任。他社の経営者や周囲の従業員に支えられながら経営改善に試行錯誤した。取締役としては年齢も若く、初めは実績不足で悩むことも多かった。
「身の回りの小さな制度や体制を変えていくことから始めて、その都度自分の思いを目の前の従業員一人ひとりに伝えていきました。自分の価値観を共有することで、徐々に社員が自分の思いを代弁してくれるようにもなり、時間はかかりましたが社内に私の考えや方針が浸透していくのを実感できましたね」
会社という垣根を越えて、安心で豊かな未来を創る。
事実、現在は建設業の垣根を越えて、地域や社会へ貢献する事業にも携わっている。最近では興部町と大阪大学で共同開発した、家畜のふん尿から出るバイオガスを液体燃料のメタノールに変換する技術を実用化すべく、エアウォーター株式会社と共同研究協定を結んだ。今後も脱炭素に向けた取り組みをはじめとして、企業の垣根を越えた社会貢献を進めていく。
「一社では難しいことも、産学官が連携することで実現が可能になることを体感しました。地域に元気がないと土木や建築のニーズも高まらないため、特に人口減少や高齢化が深刻な地域における町づくりは重要です。今後も地域の活性化を目指して事業展開していきたいと考えています」
会社としては労働環境の変革期にもあると話す岩田さん。建設業界は他の業界に比べて労働環境の改善が遅れており人材不足、特にデジタル社会に適応できる若い人員の不足が大きな問題になっている。
「今後は従業員の幸せを考え、より働き方改革に注力したい。ここで働く人をはじめ、当社とかかわるすべての人が幸せになれる未来を創造していくことが目標です。幸せの輪が、北海道から道外、海外へと広がっていくよう成長を続けていきたいですね」
岩田地崎建設株式会社
北海道を愛し、北海道の活性化を目指す“BOSS”が北海道の未来と経営について楽しく、真剣に語り合う“TALK”番組。独立するまでの道のり、経営者としての思い、転機となった出会いや目指す未来などを語ります。
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