北海道ビジネスニュース 学習塾の役割は、子どもたちに“変化”を生み続けること。【練成会グループ】

2022年9月19日 公開

道内トップクラスの生徒数・売上を誇る練成会グループでは、教育に求められるものが変わりつつあることを踏まえ、新しい学習塾への変革に取り組んでいます。「優れたAI教材や学習支援システムの登場で、問題の解き方を教えることは人の役割ではなくなってきた」という山﨑敏史副社長にお話を伺いました。

教育に愚直に取り組んできた練成会。

1977年に創業し、北海道及び東北で200以上の教室を運営する練成会。学習塾業界では道内トップクラスの生徒数と売上を誇り、グループ全体の従業員数は500名を数えます。「当社がこれまで順調な成長を続けられた理由は、顧客である生徒や保護者が求める結果を出してきたことはもちろんですが、根本的な部分で、教育というものに愚直に取り組んできたからだと考えています」

そもそも教育は、作って売って儲けるというビジネスのモデルではなく、結果が出るまでに長い時間がかかるもの。だからこそ目先の利益を求めても成功は難しい。「子どもたちの未来に貢献するという信念を貫き、たとえ一時的に利益が上がらなかったとしても、一歩一歩、着実に生徒に変化を生んできたことが、今につながっていると自負しています」

社会が求める人材像が変化している。

生徒や保護者が求める結果にコミットし、一定の成果を上げてきた同社。しかし、山﨑さんはこれからも同じで良いとは考えていないと話します。「例えば、学習塾の指標の一つに『◯高校◯名合格』というものがあります。実際、当社でも多くの生徒が目標を実現し、これをアピール材料にしてきました。ただ、これだけ社会が変化し続け、教育が変わり、市場が縮小していくと、数字だけを目標にしていてはいずれ行き詰まることになります」

いわゆる「詰め込み」を行えば、志望校に合格させることは不可能ではないものの、言われるままに学んできた子どもたちが、高校入学後に苦労するケースが少なくないのだそう。自分で計画を立てられない。学び方が分からない。特に北海道はそうした傾向が顕著であると言います。「近年、大学入試のあり方も多様化し、一般入試に加えてAO入試や自己推薦など選択肢が広がっています。こうしたチャンスを逃さないために、自ら考え計画的に学び、行動する力を養うことが重要になっています。何よりも社会がそういった人材を求めているのです」

AIと共存し、人にしかできない役割を果たす。

近年、AIを始めとした学習ツールの進化は目覚ましく、カリキュラムの構築から、解けなかった問題の解説、家庭での学習状況の把握まで、従来は講師が担っていた役割の多くを、AIが行えるようになっています。練成会でもatama+(アタマプラス)という学習システムを導入し、高い成果を上げています。「しかし、どれだけAIが進化しても、学ぶ意欲が下がってしまった生徒や目標を見失いかけてしまった生徒には、適切な支援やモチベートが不可欠であり、これができるのは人間だけ。大きな夢や目標を持つのも〝人〟の影響によるところが大きいのです」

こうした状況を踏まえた上で、同社では、従来とは一線を画す学習塾への変革に着手。パターンを詰め込む勉強ではなく、教室マネジャーと講師が適切なタイミングで助言や動機付けを行い、生徒に変化を生み出すことに重点をシフトしています。

練成会の仕事は、未来をつくること。

それだけで大丈夫なのか? という疑問に、山﨑さんは、しっかり動機付けできれば、子どもは自ら学ぶようになると強調。「同じような質問は保護者からもいただきますが、我が子が真剣に学ぶ様子を見て、ここを選んで良かったと言っていただくことは多いです。もはや学習塾の役割は、勉強を教えることではなくなりつつあり、『教える、説明する、解説する』はAIのほうが優れていると言わざるを得ません。だからこそマネジャーや講師は、生徒に影響を与え、意識を高め、意欲を引き出すことに力を注ぐべき。社員にも勉強を教える力だけではなく、教室をマネジメントする力が求められています」

練成会の使命は、すべての生徒に変化を生み続けることだという山崎さん。未来をつくる仕事のやりがいが小さいわけがないと、笑顔で語ってくれました。

練成会グループ

「生徒が変わる」授業にこだわる指導力が強み。集団・個別指導からプログラミングスクールまで新しい取り組みを次々展開。
北海道札幌市北区北8条西5丁目
TEL.011-707-6106
https://www.renseikai.com

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