目指すは南区の地域活性化。不動産業を通して、学生や高齢者をサポート。【株式会社アクト】
2025年1月20日 公開
株式会社アクトは札幌市南区にある不動産会社。アパート、マンション、戸建て住宅の売買や賃貸といった事業だけではなく、契約した学生に家電をプレゼントするといった温かな取り組みをしているのが特徴です。同社代表の河村直樹さんに、企業の経緯や今後の展望を伺いました。
建物だけではなく、人に寄り添う会社を目指して。
株式会社アクトは2020年設立。まずは設立の経緯について伺います。
「元々父が不動産会社の代表を務めていて、オフィスビルの売買・管理などに携わっていました。僕も幼いころからよく購入予定のビルの内覧に連れて行ってもらい、父に意見を求められるなんてこともあり、不動産事業を身近に感じながら過ごした子ども時代でした」
大学では設計を学んでいたものの、不動産事業への関心もあったと言う河村さん。大学3年生の時に一人暮らしを始めたことが、その後の進路を決める転機になったと振り返ります。
「学業の傍らアルバイトでお金を貯めて、不動産会社に足を運び、紹介してもらったアパートを見て回りました。接客を受けながら、住まいにかかわる仕事は建物だけではなく人にかかわる仕事だと気付き、改めて不動産業界に魅力を感じるようになったんです」
大学を卒業した河村さんはその後、札幌を拠点とする不動産会社に就職。南区内の賃貸仲介事業に携わる店舗に配属され、6年間接客業に従事する中で、自分なりの接客姿勢を体系化していきました。
「さまざまな学びを得た中で現在も大切にしているのは、お客さまの立場に立って自分がされて嫌な接客をしないことです。契約へと誘導するような営業は絶対にしません。その場の営業成績よりも、お客さまに寄り添う接客を重視しています」
「元々父が不動産会社の代表を務めていて、オフィスビルの売買・管理などに携わっていました。僕も幼いころからよく購入予定のビルの内覧に連れて行ってもらい、父に意見を求められるなんてこともあり、不動産事業を身近に感じながら過ごした子ども時代でした」
大学では設計を学んでいたものの、不動産事業への関心もあったと言う河村さん。大学3年生の時に一人暮らしを始めたことが、その後の進路を決める転機になったと振り返ります。
「学業の傍らアルバイトでお金を貯めて、不動産会社に足を運び、紹介してもらったアパートを見て回りました。接客を受けながら、住まいにかかわる仕事は建物だけではなく人にかかわる仕事だと気付き、改めて不動産業界に魅力を感じるようになったんです」
大学を卒業した河村さんはその後、札幌を拠点とする不動産会社に就職。南区内の賃貸仲介事業に携わる店舗に配属され、6年間接客業に従事する中で、自分なりの接客姿勢を体系化していきました。
「さまざまな学びを得た中で現在も大切にしているのは、お客さまの立場に立って自分がされて嫌な接客をしないことです。契約へと誘導するような営業は絶対にしません。その場の営業成績よりも、お客さまに寄り添う接客を重視しています」
契約した学生への家電プレゼントが話題に。
2020年、河村さんは長年営業エリアとして携わってきた南区に新たな不動産会社アクトを設立しました。特に力を入れているのは南区の大学に通う学生への支援です。
「賃貸契約をしてくれた学生さんに、電子レンジ・洗濯機・冷蔵庫の3点セットをプレゼントしています。生活環境を整えるためには家の契約以外にも、何十万円という初期費用がかかりますし、更にその後も家賃や光熱費など毎月の支出が発生します。僕自身が学生時代、一人暮らしをする際にお金の工面に苦労したので、同じ立場に立って少しでもサポートしたいという思いで始めたサービスです」
ちなみに電子レンジ・洗濯機・冷蔵庫の3点セットは、空き時間を見つけてはリサイクルショップを回って購入しているのだそう。11月下旬から3月にかけては不動産業そのものが繁忙期。顧客の半数が学生という状況の中、社員総出で家電の手配に当たっているそうです。
「それだけの労力を割いてでも、学生さんの暮らし全般を支援したいんです。今後は人材サービス業界と連携してアルバイトの斡旋をするなど、学生さんのニーズに合わせた新たなサポート事業も展開していきたいと考えています」
「賃貸契約をしてくれた学生さんに、電子レンジ・洗濯機・冷蔵庫の3点セットをプレゼントしています。生活環境を整えるためには家の契約以外にも、何十万円という初期費用がかかりますし、更にその後も家賃や光熱費など毎月の支出が発生します。僕自身が学生時代、一人暮らしをする際にお金の工面に苦労したので、同じ立場に立って少しでもサポートしたいという思いで始めたサービスです」
ちなみに電子レンジ・洗濯機・冷蔵庫の3点セットは、空き時間を見つけてはリサイクルショップを回って購入しているのだそう。11月下旬から3月にかけては不動産業そのものが繁忙期。顧客の半数が学生という状況の中、社員総出で家電の手配に当たっているそうです。
「それだけの労力を割いてでも、学生さんの暮らし全般を支援したいんです。今後は人材サービス業界と連携してアルバイトの斡旋をするなど、学生さんのニーズに合わせた新たなサポート事業も展開していきたいと考えています」
少子高齢化が進む南区を不動産事業で住みよい街に。
起業にあたってはさまざまな苦労の連続だったそうですが、学生支援事業を皮切りにアクトは「地域密着企業」としての信頼を集め、着実な成長を遂げてきました。
「現在は地域活性化のために、新事業の構想を練っています。南区は札幌市内10区の中で最も人口減少が著しい地域で、年少人口割合が低く老年人口割合が高いとされています。一方、土地の価格は比較的安価なので、人口流入を促すのには好条件だとも考えています」
人口減少を食い止め、地域活性化を目指すためには、不動産事業と他の事業とを組み合わせた新事業を増やすことが重要だと考えていると河村さんは続けます。
「例えば閉校した学校を利用してインターナショナルスクールを開校したり、賃貸需要の低い物件を活用して就労支援B型事業所を立ち上げるなど、若者が移住したいと思えるような地域づくりに取り組んでいきたいです。また、食事のデリバリー事業によって高齢者を見守り、同時に介護施設などへの住み替えサポートをするなど、今住んでいる人たちにとっても住みよい街になるような新規事業の展開も検討しています」
地域貢献への思いが強いのも、父親譲りだと笑う河村さん。事務所内の壁には、かつてお父様の会社が受け取ったという支援先からの感謝状が飾られています。
「目指すのは父の会社と同じように、多くの地域を支える企業です。特に自分自身を不動産事業者として、経営者として育ててくれた南区の皆さんには、今後も貢献していきたいと考えています」
「現在は地域活性化のために、新事業の構想を練っています。南区は札幌市内10区の中で最も人口減少が著しい地域で、年少人口割合が低く老年人口割合が高いとされています。一方、土地の価格は比較的安価なので、人口流入を促すのには好条件だとも考えています」
人口減少を食い止め、地域活性化を目指すためには、不動産事業と他の事業とを組み合わせた新事業を増やすことが重要だと考えていると河村さんは続けます。
「例えば閉校した学校を利用してインターナショナルスクールを開校したり、賃貸需要の低い物件を活用して就労支援B型事業所を立ち上げるなど、若者が移住したいと思えるような地域づくりに取り組んでいきたいです。また、食事のデリバリー事業によって高齢者を見守り、同時に介護施設などへの住み替えサポートをするなど、今住んでいる人たちにとっても住みよい街になるような新規事業の展開も検討しています」
地域貢献への思いが強いのも、父親譲りだと笑う河村さん。事務所内の壁には、かつてお父様の会社が受け取ったという支援先からの感謝状が飾られています。
「目指すのは父の会社と同じように、多くの地域を支える企業です。特に自分自身を不動産事業者として、経営者として育ててくれた南区の皆さんには、今後も貢献していきたいと考えています」
株式会社アクト
2020年に札幌市南区に設立された不動産会社。真駒内駅・自衛隊前駅・澄川駅周辺エリアを中心に、さまざまな不動産・賃貸物件を扱う。賃貸仲介事業にとどまらず、暮らしのサポート事業や、南区活性化のための新規事業にも取り組む。
北海道ビジネスニュース
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