北海道ビジネスニュース【平岸ハイヤー株式会社】
2022年2月14日 公開
平岸ハイヤー株式会社は“圧倒的「人・地域」密着宣言!!”をスローガンに、平岸エリアの足として愛されている老舗企業。最近ではマルシェやバー、更にイベントホールも展開。このユニークな取り組みについて、代表取締役社長の神代晃嗣さんにお話を伺いました。
地域の移動だけでなく、ライフスタイル全般に役立つ新しいタクシー会社へ。
既存のタクシー会社では、立ち行かなくなる未来を見据えて。
平岸ハイヤー株式会社が創業したのは1958年。地域に住む人の「私たちも交通手段がほしい」という声に応え、当時りんご園を経営していた創業者が資産を売り払い、タクシーを2台購入したのが始まりです。
「平岸と共に生まれ、歩んできた会社ですから、この地域に必要とされ続けることが当社の使命だと思っています。圧倒的地域密着という方針を掲げて事業に取り組んできたことを評価いただき、ありがたいことに当社から半径3㎞以内のお客様が大半です」
神代さんが6代目の社長に就任したのは2018年。地域密着の経営方針を守り、売上も堅調だった一方で、将来的に訪れるであろう人口減少社会やドライバーのなり手不足に危機感を抱いていたと言います。
「単なる交通手段としてのタクシー会社では、いずれニーズが減り、立ち行かなくなるのは目に見えています。当社は近所のお祭りを手伝ったり、ゴミ拾い活動に取り組んだりしていますが、地域に更に深く入り込んだサービスを提供することで必要とされたいと考えるようになったんです」
「平岸と共に生まれ、歩んできた会社ですから、この地域に必要とされ続けることが当社の使命だと思っています。圧倒的地域密着という方針を掲げて事業に取り組んできたことを評価いただき、ありがたいことに当社から半径3㎞以内のお客様が大半です」
神代さんが6代目の社長に就任したのは2018年。地域密着の経営方針を守り、売上も堅調だった一方で、将来的に訪れるであろう人口減少社会やドライバーのなり手不足に危機感を抱いていたと言います。
「単なる交通手段としてのタクシー会社では、いずれニーズが減り、立ち行かなくなるのは目に見えています。当社は近所のお祭りを手伝ったり、ゴミ拾い活動に取り組んだりしていますが、地域に更に深く入り込んだサービスを提供することで必要とされたいと考えるようになったんです」
タクシードライバーがバーテンダーも兼務!?
神代さんが描いた理想は地域や住民とのつながりを深めながら、街をより良く変えていくことです。まずはタクシーを軸に楽しい場を提供しようと動き始めました。
「昼間はタクシーが出払うので、空いた駐車スペースの有効な活用方法を考えました。人が楽しく集い、地域活性化にも一役買えるプランとして浮かんだのがマルシェを開くことです」
2020年には、雑貨や食料品、飲食の屋台が会社の敷地内に約30店舗も並ぶ「平岸マルシェ」を開きました。昨年には月に2回ほどのペースで定期開催し、毎回1000人近くのお客様が集まったと振り返ります。
「それまでは単なる通り道だった当社の敷地周辺が人の集まる場となり、にぎわいの起点となった手応えを感じることができました」
更に、2021年10月には数年前に買い取った国の登録有形文化財「柳田家住宅旧りんご蔵」を改装したバー「アップルロッヂ」を開店。住宅街に食を楽しめる場をつくること以外にも、こんな思惑があったそうです。
「バーテンダーは、飲食業界経験者のドライバー数名が兼務しています。当社の乗務員はスキルやキャリアの宝庫なので、例えば元配管工がタクシーの機動力を生かして水道管の修理に伺うことも不可能ではありません。さまざまなサービスの提供にドライバーの得意なことを生かすのは、楽しく働くことにも直結すると思っています」
「昼間はタクシーが出払うので、空いた駐車スペースの有効な活用方法を考えました。人が楽しく集い、地域活性化にも一役買えるプランとして浮かんだのがマルシェを開くことです」
2020年には、雑貨や食料品、飲食の屋台が会社の敷地内に約30店舗も並ぶ「平岸マルシェ」を開きました。昨年には月に2回ほどのペースで定期開催し、毎回1000人近くのお客様が集まったと振り返ります。
「それまでは単なる通り道だった当社の敷地周辺が人の集まる場となり、にぎわいの起点となった手応えを感じることができました」
更に、2021年10月には数年前に買い取った国の登録有形文化財「柳田家住宅旧りんご蔵」を改装したバー「アップルロッヂ」を開店。住宅街に食を楽しめる場をつくること以外にも、こんな思惑があったそうです。
「バーテンダーは、飲食業界経験者のドライバー数名が兼務しています。当社の乗務員はスキルやキャリアの宝庫なので、例えば元配管工がタクシーの機動力を生かして水道管の修理に伺うことも不可能ではありません。さまざまなサービスの提供にドライバーの得意なことを生かすのは、楽しく働くことにも直結すると思っています」
平岸エリアにエンターテインメントの場を。
2021年12月には、今は使っていないタクシーの格納庫をイベントホール「DARUMA Hall(ダルマホール)」としてリノベーション。これまでにプロの歌手が3回もライブイベントを開いています。
「平岸にはエンターテインメントを提供する場がほとんどないため、この場所の認知度が高まっていくと地域の娯楽をより豊かにできるはずです。これからもライブや寄席を楽しんでもらおうとさまざまな企画を考え中です」
ここ最近は、タクシーに乗るお客様のほうから「バーをやってるんだって?」「ライブがあったんでしょ」と声を掛けてくれることも増えたとか。ドライバーも地域のために役立とうとする責任感や使命感が高まっていると神代さんは言います。
「今後、お客様の信頼が更に得られた時には、見守りサービスも始めたいと考えています。タクシーは24時間365日、地域を移動するビジネスです。1週間に1回でも乗務の合間にご年配の様子を見て、困ったことを解決するようなイメージを描いています。私たちが目指すのは、平岸に住んでいて良かったという人を増やすために、ライフスタイル全般のサービスを提供することです」
「平岸にはエンターテインメントを提供する場がほとんどないため、この場所の認知度が高まっていくと地域の娯楽をより豊かにできるはずです。これからもライブや寄席を楽しんでもらおうとさまざまな企画を考え中です」
ここ最近は、タクシーに乗るお客様のほうから「バーをやってるんだって?」「ライブがあったんでしょ」と声を掛けてくれることも増えたとか。ドライバーも地域のために役立とうとする責任感や使命感が高まっていると神代さんは言います。
「今後、お客様の信頼が更に得られた時には、見守りサービスも始めたいと考えています。タクシーは24時間365日、地域を移動するビジネスです。1週間に1回でも乗務の合間にご年配の様子を見て、困ったことを解決するようなイメージを描いています。私たちが目指すのは、平岸に住んでいて良かったという人を増やすために、ライフスタイル全般のサービスを提供することです」
平岸ハイヤー株式会社
“圧倒的「人・地域」密着宣言!!”を経営方針とし、「平岸を最強の住宅街に!」というビジョンを掲げるタクシー会社。地域の「移動」だけでなく、食やエンターテイメントなどの「場」も提供。
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