北海道ビジネスニュース【パパヒデヒコ】
2021年2月15日 公開
小さな赤ちゃんとでも気兼ねなくくつろげる、子育て世代に優しいカフェ。

社長の実体験から、親子で楽しめるお店を。
「当社は、動植物相(特定の地域に生息する動物や植物の種類組成)や生態・生息環境を把握するための現地調査や評価を行う環境調査を主力ビジネスとしています。ただし、経営の柱が一本だけでは心もとないため、都市や自然にかかわる空間情報サービスを二本目のメイン事業に据え、飲食業は『三本目』として始めた事業です」
同社が飲食店の構想をスタートさせたのは2017年初頭。親子をメインのターゲットに、0〜1歳の赤ちゃんも一緒に楽しめるというコンセプトを掲げました。
「当時、社長の娘さんはまだ小さく、子どもを気軽に連れて行けるお店が少ないことを実感していたそうです。もし泣いてしまうと周囲の視線も気になる…そんな経験から、子育て世代に優しい飲食店を作ろうと動き出しました」
ちなみに社長のお名前は徳島秀彦さんだとか。なるほど、このユニークな店名は、まさに「パパであるヒデヒコさん」に由来しているのですね。
子育てママの生の声も反映させた店づくり。
「例えば、ママさんの回答からトイレはお子さんと一緒に入れる広さを確保し、キッズ用の補助便座も用意しました。店舗の床はハイハイでも膝が痛くならない柔らかな無垢材を使用し、柱についても角を丸くするなど、細やかに配慮しています」
中でも多くのお客様から好評なのが、まだ一人で椅子に座れない赤ちゃんもゴロゴロできるほど奥行きのあるビッグソファ。ママやパパが子どもを抱っこしながらご飯を食べさせるのは辛いという声から、座面に寝かせたまま食事を楽しめるスタイルにしています。
「ソファには水をこぼしても染み込みにくい加工が施されています。コロナ禍で頻繁に消毒するようになった今、清掃しやすいこともメリットになりましたね」
「環境」に携わる企業が運営しているカフェらしく、店内には動植物の写真や自然のモチーフがさり気なく飾られています。テラスの奥には小さな畑があり、夏場にはトマトやイチゴをもいで採れたてを味わえることもあるそうです。
月齢別の離乳食をメニューにラインナップ。
「離乳食作りはママやパパにとって手間が掛かります。しかも、苦労して準備したにもかかわらず、残されてしまうとショックですよね…。なので、お子さんのご飯だけを食べさせに来るお客様も多くいらっしゃいますよ」
ファミリーで食事を楽しむ方はもちろん、ママ友同士の会合や子育てから一時的に解放されたい「お一人様の親御さん」など、お客様はさまざまなシチュエーションでお店を利用するといいます。「使い勝手が良いお店と思っていただければ私たちもうれしいです」と店長さんは笑い、最後に今後の展望を話してくれました。
「お店をさらにブラッシュアップさせながら、今後は食に関連性のある別の事業も展開し、三本目の『柱』となれるような飲食部門へと成長させたいです」
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1歳、2歳向けのキッズプレートはメインディッシュ、副菜、ドリンクを選んで組み合わせられるのがポイント。
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1階には授乳室も完備。親子に優しいカフェという口コミが広がり、札幌市内はもちろん、小樽や旭川から来店する方も。
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保存料や添加物が一切使われていない離乳食。月齢ごとに5種類の味を用意。この離乳食や便利な野菜フレークは購入も可能。

※現在はハンモックを取り外しています。(2021年2月)
パパヒデヒコ

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