北海道ビジネスニュース 北海道ビジネスニュース【株式会社高橋工務店】

2020年9月14日 公開

道内建設業では初。驚異的強さの塗装技術で北海道を元気に!

耐衝撃性、耐久性、防水性、耐薬品性…。どれをとってもこれまでのコーティング剤とは桁違いの強さを持つ、アメリカ生まれの塗装技術「ポリウレア」。道内でもいち早くこの技術を導入し注目を集める岩見沢市の工務店を訪ねてお話を伺いました。

ポリウレアとの出合いは衝撃的なテレビ映像

建築物の板金・塗装、道路や農水路の防水・補修工事などを手掛け、70年近い歴史を持つ岩見沢市の高橋工務店。その工場駐車場に停まる大きなトラックには「polyurea(ポリウレア)」という文字が記されています。ポリウレアとは1980年代にアメリカで開発され、約20年前から多方面で実用化が進んだ塗装技術。当初は軍事用技術として機密扱いされており、近年になって民間での利用が可能になったそう。道内でこの技術を導入している会社はまだ数えるほどしかありません。
「私がポリウレアを知ったのはテレビ番組です。ポリウレアでコーティングされたヘリコプターに銃弾を浴びせても、ビクともしない映像が衝撃的でした。強じんな塗膜を作るため、生卵に吹き付ければ地面にたたきつけても割れないし、水の表面に吹き付ければ人が水面に立つこともできる。アメリカ人は何というものを作るんだろうと、とにかく驚くばかりでした」
そう話すのは、高橋工務店社長の工藤豊さんです。
建築物や道路、橋、農水路などの塗装に使えるのではないかと考えて問い合わせたところ、その驚異的な性能に改めて驚き、ぜひこれを自社でも導入したいと社内会議にかけたと言います。

北海道の自然環境に合った活用の可能性は多彩に!

「これまでの塗装剤とは桁違いの耐久性、防水性、耐薬品性、そしてスプレーして4秒後には完全に乾くという速乾性。加えて、環境への悪影響もないのです。マイナス25度から120度までの環境下で作業ができ、冬に厳寒となる北海道での使用にも適しています。検討のためにマイナス面も探してみたのですが一切なく、唯一、設備投資費用が高額な点だけ。それならば長年この地で地域の皆さまに育てていただいた企業として、当社で導入し地域貢献につなげていこうではないかという結論に達したのです」
こうしてポリウレアに必要な設備を搭載したトラックがやってきたのは昨年2月のこと。まずは用水路の塗装に使ってみたそうです。
「用水路には10mごとにジョイントがあり使用により劣化して、水漏れが起こるようになります。通常は5〜10年に一度、コーキング(継ぎ目の隙間に充填剤を入れる作業)が必要ですが、昨年ポリウレアを塗布したところ、一冬を越えてもまったく劣化が見られませんでした。おそらく20〜30年は持つ見込みです。道や市の担当者の方たちとも『今後はこれで水路を守っていこう』と話しています」
また、製薬会社からの依頼で〝これまで何を使ってもすぐに腐食してダメになってしまっていた〟という薬品槽の内側にこの塗装を施すと、ここでもポリウレアは強じんな耐薬品性を発揮。今後は、融雪剤によるダメージを受けやすい北海道の道路や橋などにも活用していきたい、と工藤さんは笑顔を見せます。

今あるものを長く生かし地域を元気にする手助けを

「資源に限りがある中、建築物の長寿命化が求められ、新築よりも今あるものを長く使うという方向に社会が進んでいます。例えば農業施設は使用する農家が費用を出し合って造り、保守整備を行っていくもの。メンテナンスの回数が減り長寿命化も進めば、ほかの部分にその費用を回すことができて、地域をより豊かで元気にしていけるのではないでしょうか。ポリウレアの素晴らしさをもっと多くの人に知っていただき、広めていきたいと思います。機械のこと、素材のこと、ぜひ気軽にお問い合わせください。いつでも丁寧にご説明しますよ」
工場周辺の環境整備を始めとする地域貢献や海外人材への技術指導、従業員の独立応援などにも積極的に取り組む工藤さん。現在も、社員全員が力を合わせてポリウレアの効果的な用途を研究し、北海道が抱えるどんな課題を解決していけるかを探っているそうです。今後の更なる活躍が楽しみです。

株式会社高橋工務店

1953年三笠市で創業し、1963年岩見沢に移転。「技力・心力(技術は宝・結束は力・品質は命)」を社訓に、道内全域で道路や橋、駐車場、農水路などの防水や補修、工場や家などの板金・塗装を手掛ける。ポリウレアの導入は道内で2社目(建築業では初)。
岩見沢市4条東11丁目4-2
TEL.0126-22-4313
https://www.takahashi-k.com

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