育児コミュニティーから地域へ! 本を通じた多世代交流を目指す シェア型書店「ぷらっとBOOK」
2026年4月20日 公開

原点は、子育て世代の
孤立を防ぐため。
「『かえりん』を約10年間運営するなかで、もっともっと支援の輪を広げたいと考えた時に直面したのが『収入』と『活動拠点』という2つの課題でした。参加費数百円の交換会を継続していくには、やはり運営資金が必要となりますが、公的な補助金はあまり多くありません。そして、活動を子育て世代だけでなく社会全体に広めるためには、まちとつながる拠点が必要となってきますが…これまた資金面で壁があります。そんな悩みを抱えている時に出合ったのが、シェア型書店でした」
シェア型書店とは「棚主」と呼ばれる個人が定額で店にある棚を借りて本を販売する形式で、この数年で全国へ広がっています。
「この形なら収入と活動拠点の2つを同時に解決することができます。また東京にある書店に話を伺ったところ、シェア型でさまざまな属性の人が集まることで、まちのコミュニティーにもなっていると聞いて『かえりん』の主旨にも近いと実感しました。本は赤ちゃんからお年寄りまで誰でも親しむ存在ですので、シェア型書店を開くことで多世代交流の場をつくり、子育てを社会全体に広めたいと考えました」
6棚からスタートし
現在はキャンセル待ち。
「オープン前に契約していた棚オーナーはわずか6人と低調なスタートでしたが、その後クラウドファンディングやメディアの取材を受けて一挙に人数が増え、あっという間に136棚すべてが埋まりました。お陰さまで現在はキャンセル待ちの状態となっています」
人気の秘訣は、誰もが始めやすいことだと言います。
「営利目的ではないので、他のシェア型書店よりも圧倒的に安いのが特徴です。入会金は0円で、3カ月に1回の店番ありのプランは税込3300円と相場の半額ほどです。手数料も1冊100円しか頂いていません。ちなみに店番なしのプランもありますが、多世代交流を楽しんでほしいという理由から、できるだけ店番をお願いしています」
また未就学児を持つパパ・ママは棚代を半額にしているのも特徴の一つ。
「私自身も悩んだ経験があるんですが…子どもが小さいと忙しさのあまり、なかなか本を読むまとまった時間が無くなってしまいますよね。でも、本なしで新しい知識を得るのは難しいものです。せめてここで店番をしたり、読書会に参加したりと、本好きの人たちと交流することで、新たな価値観と出合ってほしいという願いを込めています」
地域に飛び出した
さまざまなイベントを。
「読書会はもちろん俳句や短歌の会、着物の会、古本市も開催されていますし、先日は棚オーナーたちの交流会も開催しました。それぞれの自主性を阻害しないよう、やりたいことがあれば可能な限りサポートをして、個々の活動にはあまり水を差さないようにするのが私のスタンスです。どんどん新しいことを試す場として活用してほしいと感じています」
取材が終わりを迎えるころ「私のやることって、遠回りで分かりにくいですよね」と笑う星野さん。
「ママの孤立を防ぐために作ったのが、おさがり交換会ですし、子育て世代と社会をつなげるための場がこの書店です。一見すると『何で?』って感じですけど、あくまで軸は『子育てに優しい社会』に変わりはありません。この店が存在し続けることが、そんな社会づくりにつながるのではないかと信じているんです」
ぷらっとBOOK
https://www.instagram.com/prattobook/
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