ITの力で地域へ恩返しを!専業主婦のブランクを経て、「ノーコード」で切り開いたキャリア。【株式会社Hokkaido Design Code】
2026年5月11日 公開
プログラミングの知識が無くてもWebサイトやシステムを作成できる「ノーコード」。この技術を武器に、釧路市で業務改善支援やコミュニティー作りに取り組んでいるのが株式会社Hokkaido Design Codeだ。歌手からIT企業、専業主婦、そして実業家と、目まぐるしくキャリアを変化させてきたという同社代表の木村琴絵さんにお話を伺った。

代表取締役社長/木村 琴絵さん
株式会社Hokkaido Design Code代表取締役社長。釧路市出身。21歳で上京後、歌手活動や複数のIT企業を経験。出産を機に約10年の専業主婦を経た後、2014年に株式会社ジョイゾーへ入社。企業向けノーコード開発を手掛けた後、取締役副社長へ就任(2025年に退任)。2017年に合同会社Hokkaido Design Codeを創業(2025年に株式会社化)。釧路市DXアドバイザー、ノーコード推進協会理事なども歴任。3児の母。
株式会社Hokkaido Design Code代表取締役社長。釧路市出身。21歳で上京後、歌手活動や複数のIT企業を経験。出産を機に約10年の専業主婦を経た後、2014年に株式会社ジョイゾーへ入社。企業向けノーコード開発を手掛けた後、取締役副社長へ就任(2025年に退任)。2017年に合同会社Hokkaido Design Codeを創業(2025年に株式会社化)。釧路市DXアドバイザー、ノーコード推進協会理事なども歴任。3児の母。
歌手を目指して上京、
夢破れてIT業界へ。
釧路市に生まれ、幼いころから歌が大好きだったという木村さん。物心が付いた時には祖母の民謡教室に通い、高校では音楽活動をしていた。卒業後は「一番給料が高かった」という理由で地元の製造業に営業事務として入社する。
「当時は仕事のことなんて何も考えてなくて、お給料をもらったら全部使うし、車の免許を取ってからは金曜日の夜から月曜日の朝まで車に乗り続けて、そのまま出社するという生活でした。上司から『休日ってそういう使い方じゃない』と言われたのを覚えています(笑)」
平凡な社会人生活だったが、3年ほど勤めた後に一度目の転機が訪れる。出場した地元のカラオケ大会で、審査員から「東京で勉強しないか」と声を掛けられたのだ。
「意を決して東京に出て、ボイトレやダンス練習にも励んだのですが…。当時は安室奈美恵さんやSPEEDなど、若い子たちが次々とデビューしていた時代で、21歳の私は年齢的に遅すぎると言われました。歌うのが好きなだけで、歌を仕事にしたいわけではなかったとある時になって気付いて、再び社会に出て働こうと決めました。それで成り行きで応募した会社がIT企業だったんです」
「当時は仕事のことなんて何も考えてなくて、お給料をもらったら全部使うし、車の免許を取ってからは金曜日の夜から月曜日の朝まで車に乗り続けて、そのまま出社するという生活でした。上司から『休日ってそういう使い方じゃない』と言われたのを覚えています(笑)」
平凡な社会人生活だったが、3年ほど勤めた後に一度目の転機が訪れる。出場した地元のカラオケ大会で、審査員から「東京で勉強しないか」と声を掛けられたのだ。
「意を決して東京に出て、ボイトレやダンス練習にも励んだのですが…。当時は安室奈美恵さんやSPEEDなど、若い子たちが次々とデビューしていた時代で、21歳の私は年齢的に遅すぎると言われました。歌うのが好きなだけで、歌を仕事にしたいわけではなかったとある時になって気付いて、再び社会に出て働こうと決めました。それで成り行きで応募した会社がIT企業だったんです」
育児ブランクを救った
ノーコードツール。
当初は事務仕事が中心の営業アシスタントとして入社した木村さん。しかし当時は「ITバブル」の時代で、次々と新たな仕事が舞い込み、次第にシステム部門の仕事も任されるようになっていった。
「プログラミング知識が全くない状態からのスタートでしたが、徐々に覚えていきました。その後、取引先のIT企業に『うちで勉強してみない』と声を掛けられたのを機に、さまざまな案件に挑戦しながらキャリアを積み上げていきました」
その後、結婚を経て30歳で長女を出産してからは仕事を退職。3人の子育てに励んだこの時期には釧路に帰省する機会が多く、子育てのしやすい環境や地元の魅力を実感する出来事も増えていった。10年ほど専業主婦をしていたという。
「子育てがすっごく楽しくて、まるで第二の青春が来たみたいな心境でした(笑)。ただ『そろそろ働こうかな』と、当時の夫が経営していたIT企業で働き始めてみると、私が勉強していたプログラミング言語はもう古くなってしまって、世の中で通用しなくなっていました」
そんな時に出合ったのが、現在木村さんが「武器」と呼んでいるノーコードツールだ。
「プログラミングを書かなくても直感的にシステムが作れる技術で、お客様に『こんな機能が必要ですよね』と画面を見せながら提案できる強力なツールでした。自分の持っていたヒアリング能力やUIデザインの知識、子育てで培った段取り能力、すべてが生かせる技術だったんです」
新たな可能性を感じた木村さんは2017年に会社を設立。自身を解放してくれたノーコードを「ドレスコードのような共通ツール」として地元・北海道に貢献したいという思いから「Hokkaido Design Code」と社名を付けた。
「プログラミング知識が全くない状態からのスタートでしたが、徐々に覚えていきました。その後、取引先のIT企業に『うちで勉強してみない』と声を掛けられたのを機に、さまざまな案件に挑戦しながらキャリアを積み上げていきました」
その後、結婚を経て30歳で長女を出産してからは仕事を退職。3人の子育てに励んだこの時期には釧路に帰省する機会が多く、子育てのしやすい環境や地元の魅力を実感する出来事も増えていった。10年ほど専業主婦をしていたという。
「子育てがすっごく楽しくて、まるで第二の青春が来たみたいな心境でした(笑)。ただ『そろそろ働こうかな』と、当時の夫が経営していたIT企業で働き始めてみると、私が勉強していたプログラミング言語はもう古くなってしまって、世の中で通用しなくなっていました」
そんな時に出合ったのが、現在木村さんが「武器」と呼んでいるノーコードツールだ。
「プログラミングを書かなくても直感的にシステムが作れる技術で、お客様に『こんな機能が必要ですよね』と画面を見せながら提案できる強力なツールでした。自分の持っていたヒアリング能力やUIデザインの知識、子育てで培った段取り能力、すべてが生かせる技術だったんです」
新たな可能性を感じた木村さんは2017年に会社を設立。自身を解放してくれたノーコードを「ドレスコードのような共通ツール」として地元・北海道に貢献したいという思いから「Hokkaido Design Code」と社名を付けた。
DX化とコミュニティー作りで
故郷・釧路に貢献したい。
新会社ではサイボウズのオフィシャルパートナーとして、ノーコードツール「kintone」を使ったシステム開発やDX推進支援を行う他、コミュニティースペース「港まちベース946BANYA」の運営や地域クラウド交流会「ちいクラ」のオーガナイザーなど、地域へ向けてさまざまな活動を行っている。
「自分は釧路に育ててもらったので、私が培ったITの力を使って恩返しがしたいという気持ちがあります。東京は情報が早くて刺激が多い反面、競争が激しくて消耗することもある。一方の釧路は伸び伸びと生活できるし、食べ物もおいしい。私の場合は東京でインプットして、釧路でアウトプットするのがすごくバランスいいなと感じています」
IT業界はいまだに女性が少ないと言われている。木村さんはここに一石を投じるべく、自身の経験をロールモデルとして伝えていきたいと強調する。
「特に地方では事務職の女性が多いからこそ、ノーコードツールが使えると飛躍的にキャリアのチャンスが広がるでしょう。どんな方にでもチャンスがある、その希望を自分の姿で見せていきたいと思っています」
「自分は釧路に育ててもらったので、私が培ったITの力を使って恩返しがしたいという気持ちがあります。東京は情報が早くて刺激が多い反面、競争が激しくて消耗することもある。一方の釧路は伸び伸びと生活できるし、食べ物もおいしい。私の場合は東京でインプットして、釧路でアウトプットするのがすごくバランスいいなと感じています」
IT業界はいまだに女性が少ないと言われている。木村さんはここに一石を投じるべく、自身の経験をロールモデルとして伝えていきたいと強調する。
「特に地方では事務職の女性が多いからこそ、ノーコードツールが使えると飛躍的にキャリアのチャンスが広がるでしょう。どんな方にでもチャンスがある、その希望を自分の姿で見せていきたいと思っています」
株式会社Hokkaido Design Code
2017年、釧路市にて創業。2025年に株式会社へ。「ドレスコードのように、みんながひとつになれるような共通ツールを企画監修する」「北海道からデザインコードで繋がる」を掲げる。ノーコード・ローコードを活用した業務改善システムの開発・提供の他、地域のコミュニティーイベントや勉強会も積極的に開催。
釧路市鳥取北7-1
https://www.hkd-dc.com/
https://www.hkd-dc.com/
UHBにて毎週火曜日深夜0時15分〜放送中!
BOSS TALK
本インタビューはUHB(北海道文化放送)のトーク番組「BOSS TALK」とのコラボ企画により収録されました。
北海道を愛し、北海道の活性化を目指す“BOSS”が北海道の未来と経営について楽しく、真剣に語り合う“TALK”番組。独立するまでの道のり、経営者としての思い、転機となった出会いや目指す未来などを語ります。
本インタビューはUHB(北海道文化放送)のトーク番組「BOSS TALK」とのコラボ企画により収録されました。
北海道を愛し、北海道の活性化を目指す“BOSS”が北海道の未来と経営について楽しく、真剣に語り合う“TALK”番組。独立するまでの道のり、経営者としての思い、転機となった出会いや目指す未来などを語ります。
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