北海道でSDGsの目標達成に貢献する【社会福祉法人南幌福祉会】(南幌町)
2021年7月12日 公開
美しい自然や実り豊かな田園風景が広がる南幌町で、特別養護老人ホームやデイサービス、居宅介護支援などの事業を展開しているのが社会福祉法人南幌福祉会。利用者やその家族、地域住民、さらに職員などの幸福に貢献する多彩な取り組みを行う一方、事業計画にSDGsの発想を取り入れ、法人内はもちろん関連する企業や団体、個人にまでその考えの浸透を図っているとか。島業務係長と佐久間施設長に詳しいお話を伺いました。
法人や業種の壁を越えたパートナーシップで「介護業界のイメージアップ」に取り組む。

福祉とSDGsをリンクさせると、これまでの取り組みの意義や貢献度がより立体的に。
多様な業界に浸透し始めているとはいえ、業務にSDGsの考えを取り込んでいる社会福祉法人はそう多くないはず。まずはここに至る経緯からお話いただきました。
「取り組みを始めたのは令和元年です。好きなバンドの楽曲でたまたまSDGsを知り、その話題を施設長にした時、二人で『福祉と直結してるよね』と意気投合したのが始まりでした(島係長)」
「その一方、介護業界の中で積極的にSDGsに取り組んでいる法人が意外と少ないことにも気づきました。様々な社会貢献・地域貢献をしている業界なのに、なんだかもったいないなと。そこからSDGsについてさらに詳しく学びつつ、職員たちやご家族の皆様に対しSDGsの啓蒙活動をスタートさせました(佐久間施設長)」
生きる場や金銭面でお困りの高齢者の積極的な受け入れ、働きやすさを感じる職場づくり、住み慣れた南幌町での介護支援、専門学校や中学・高校からの実習や体験の受け入れなどなど、これまで同法人内で当たり前に行われていた取り組みも、SDGsの目標とリンクさせることで、その意義の大きさや地域社会への貢献度が徐々に明確化していきます。それが職員たちの仕事に対する意識を高めたり、SDGsを意識した新たな取り組みの開始へとつながっていった、と施設長は話します。
「自発的に節電のポスターを制作したり、利用者様への声がけの姿勢が変わったり、コロナ禍で大変な学生さんたちに災害備蓄品を寄贈したり。一つひとつは小さな試みですが、その積み重ねの大切さを職員みんなが実感し始めている気がしますね」
「取り組みを始めたのは令和元年です。好きなバンドの楽曲でたまたまSDGsを知り、その話題を施設長にした時、二人で『福祉と直結してるよね』と意気投合したのが始まりでした(島係長)」
「その一方、介護業界の中で積極的にSDGsに取り組んでいる法人が意外と少ないことにも気づきました。様々な社会貢献・地域貢献をしている業界なのに、なんだかもったいないなと。そこからSDGsについてさらに詳しく学びつつ、職員たちやご家族の皆様に対しSDGsの啓蒙活動をスタートさせました(佐久間施設長)」
生きる場や金銭面でお困りの高齢者の積極的な受け入れ、働きやすさを感じる職場づくり、住み慣れた南幌町での介護支援、専門学校や中学・高校からの実習や体験の受け入れなどなど、これまで同法人内で当たり前に行われていた取り組みも、SDGsの目標とリンクさせることで、その意義の大きさや地域社会への貢献度が徐々に明確化していきます。それが職員たちの仕事に対する意識を高めたり、SDGsを意識した新たな取り組みの開始へとつながっていった、と施設長は話します。
「自発的に節電のポスターを制作したり、利用者様への声がけの姿勢が変わったり、コロナ禍で大変な学生さんたちに災害備蓄品を寄贈したり。一つひとつは小さな試みですが、その積み重ねの大切さを職員みんなが実感し始めている気がしますね」
間近に迫った2025年問題。介護の人材不足の対応策を業界内外へ発信。
同法人のSDGsの推進の陰には「介護職のイメージを変えたい」という思いもあったそう。大変な職業、辛い作業、やりがいの少ない仕事…。特に若い世代にそんな印象を持たれていることを二人とも様々な場面で実感してきたからです。
「その印象は実像とは全く違います。消防士が火事から市民を守るように、利用者の健やかな日々を守り支えていくのが介護者の役割。高齢者やご家族にとってのヒーローとなる有意義でやりがいに満ちた仕事なんだよと、子どもたちや学生たちに伝えたいんです(佐久間施設長)」
実はこういった考えの背景には、2025年問題と称されている憂うべき事案が。あと数年後には団塊の世代が後期高齢者の年齢に達し、医療や介護などの社会保障費の急増などが懸念されるという難題です。佐久間施設長の話にも熱がこもります。
「当然ながら働き手の確保も重要なテーマとなるでしょう。もう手をこまねいている暇はありません。ネガティブなイメージを塗り替え、やりがいや奥深さ、ビジネスとしての手応え、スキルアップのモデルケースなどをどんどん発信し、若い世代が介護の仕事に注目したり挑戦できる環境を作り出すことが急務なんです」
もちろんこの壮大な取り組みには、他の社会福祉法人の協力、学校や関係機関の理解、住民の賛同、さらに地域社会を巻き込んだ気運づくりなどが不可欠。
「すでに我々には南幌福祉会のためにという意識はありません。介護業界のため、真の介護を実践していくため、そして介護を取り巻くすべての人々のために、(SDGs17の)パートナーシップで目標の達成に取り組みたいと思っています」
「その印象は実像とは全く違います。消防士が火事から市民を守るように、利用者の健やかな日々を守り支えていくのが介護者の役割。高齢者やご家族にとってのヒーローとなる有意義でやりがいに満ちた仕事なんだよと、子どもたちや学生たちに伝えたいんです(佐久間施設長)」
実はこういった考えの背景には、2025年問題と称されている憂うべき事案が。あと数年後には団塊の世代が後期高齢者の年齢に達し、医療や介護などの社会保障費の急増などが懸念されるという難題です。佐久間施設長の話にも熱がこもります。
「当然ながら働き手の確保も重要なテーマとなるでしょう。もう手をこまねいている暇はありません。ネガティブなイメージを塗り替え、やりがいや奥深さ、ビジネスとしての手応え、スキルアップのモデルケースなどをどんどん発信し、若い世代が介護の仕事に注目したり挑戦できる環境を作り出すことが急務なんです」
もちろんこの壮大な取り組みには、他の社会福祉法人の協力、学校や関係機関の理解、住民の賛同、さらに地域社会を巻き込んだ気運づくりなどが不可欠。
「すでに我々には南幌福祉会のためにという意識はありません。介護業界のため、真の介護を実践していくため、そして介護を取り巻くすべての人々のために、(SDGs17の)パートナーシップで目標の達成に取り組みたいと思っています」
社会福祉法人南幌福祉会
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