下川町は木質バイオマスボイラーによってエネルギーの自給を進め、コストダウンした分の予算で子育て支援を手厚くすることなどにより、移住者の数も増加傾向です。ただ、現在の人口減は緩やかですが、2030年には人口は2000人台に落ち込むことが予測されています。
その2030年までに私たちに何ができるのか、ふるさとのありたい姿はどんなものか、町民と役場職員で構成される部会を立ち上げ議論を重ねました。話し合いも終盤に差し掛かり、目標6つをベースとした「2030年における下川町のありたい姿(案)」を事務局が作成し、パブリックコメントに図ることを会議で確認したところ、委員からは「子どもたちの未来」についても目標に入れてほしいとの意見があがりました。話し合いの結果「子どもたちの笑顔と未来世代の幸せを育むまち」を追加し、目標を7つに設定してパブリックコメントを実施したところ、町政史上最多の118件も意見が寄せられました。その中でも「子どもたちの笑顔と未来世代の幸せを育むまち」についての意見が全体の30%を占めており、興味関心がある方が数多いことが分かりました。
その後、「子どもたちの未来」の部分についてもっと考えていくため、地域で子どもを取り巻く環境をどう作っていくかのビジョンとして「地域共育ビジョン」の作成に取り組みました。子どもを取り巻く環境は「学校」「家庭」「地域」の3つの要素からなるため、それぞれの領域から計16名が集まり、地域共育ビジョンの策定に向けて話し合いが行われ、2020年に地域共育ビジョンが策定されました。
私は、地域おこし協力隊として下川町に赴任し、どのようにビジョン策定を行っていくかや、会議やビジョン策定のプロセス設計や運営などを担いました。