2021/02/22[mon] update

北海道発!商品誕生エピソード【国分北海道の缶つまJAPAN】

「北海道」にとことんこだわった高級缶詰、国分北海道の缶つまJAPAN。
国分北海道株式会社[札幌市]

「缶つま」といえば、おつまみにカテゴリーを絞り、従来の缶詰の「安い」「保存用」といったイメージを打ち破った「高級缶詰」の火付け役。中でも国分北海道株式会社が手がける「缶つまJAPAN」は、北海道の食材にこだわり、お土産品やキャンプ、行楽のお供としても親しまれています。同社で開発を担当する鳴海さんに、この人気商品について伺いました。

食材の宝庫、北海道ならではの商品。

国分北海道株式会社
マーケティング部開発課
鳴海絢子さん
「『缶つま』は国分グループが長年の間、卸売を通じて培ったマーケティング力を生かして、それまでにないお酒好きにターゲットを絞った缶詰を作ろうと、2010年より販売を開始した商品です。開発時は『高すぎる』といった社内での反発や、売り場が確保できないといった苦労も絶えなかったのですが、想定を超える販売数を記録しました。さらなるブームの広がりを受け、地域に密着した食品をつくる機運が高まったことで、私たち国分北海道は独自に『缶つまJAPAN』の開発を開始したんです。2017年に「厚岸産灯台つぶ水煮」「厚岸産かき燻製油漬け」が販売されると、いずれも1000円以上と高価格で、道内限定販売にもかかわらず、お土産店や物産展での売れ筋商品となりました」
しかしなぜ「JAPAN」と名を冠しながら、道産食材のみの展開、道内限定での販売なのでしょうか。
「全国各地のエリアでご当地『缶つまJAPAN』を開発することはできるのですが、シリーズ化できるほどブランド食材が揃うのは北海道だけだったんです。おかげさまでシリーズ化の成功をきっかけに、道産食材を積極的に使ったレトルトカレーやインスタントラーメン、他のおつまみの開発なども展開しています」

缶詰になるまでの長い道のり。

商品ラインナップには旭川の「旭高砂牛」や名寄「ひまわり畑ポーク」といった、全国的にはまだあまり知られていない地域のブランド食材が使用されています。こうした素材は、長年のネットワークを通じた生産者との交流や、社員たち自らが道内各地に足を運んで発見しているそう。しかし、缶詰には向かない食材も多いことが難しい点だと言います。
「缶詰は保存料などを一切使用しない分、殺菌のために高温加熱を必要とします。例えば、風味付けにぴったりのネギやワサビは、残念ながら缶詰にすると色や香りが落ちて使えません。素材の作り手の希望を聞いた上で、時には工場と生産者とのやりとりを十数回も繰り返し、ようやく完成する製品もあります。しかも、味付けが重なる商品ラインナップにしないというルールを自ら設けてしまったがために、作れば作るほど開発の難易度はどんどん上がる一方で…。そのために、新しい食材や調理法を求めて、開発課の社員たちは日頃からさまざまな食に関する知識を身につけています。気付けば食通ばかりの部署になっちゃいました(笑)」

地域と作り手への貢献こそ卸売としてのミッション。

今では10種類までラインナップも増え、全道各地の生産者や自治体、各地域の出身者から感謝の声を聞く機会も増えてきたそうです。中には「ふるさと納税」の返礼品として自治体から選ばれた商品もあるのだとか。
「現在販売中の商品には、私たちの発案だけでなく、生産者からの『食材が余ってしまった』『もっと消費者に届けたい』という悩みを聞いて開発が始まった商品もあります。私たち国分グループは300年以上の歴史を持ち、弊社も80年もの間、北海道に根を張ってきました。これだけ長きにわたり商いを続けてこられた理由は、作り手や地域があってこそ。ですから、もっと売り上げを伸ばしたい、もっと商品を増やしたいというよりも、道内の生産者やメーカーの困りごとに常に耳を傾け、『缶つまJAPAN』を通じて地域や食材の知名度アップに貢献したいという思いが強いんです。北海道にはまだまだ知られていない食材が山ほどあります。次は何にしようかなあと、こうして話している今も考えているんです(笑)」

ここがこだわり!開発のポイント

希少かつ、安定した食材を選りすぐり
希少価値がありながら、商品として安定した製造が可能となるよう、生産者とコミュニケーションを重ね、素材を選び抜いています。
飲食店やメーカーともレシピを共同開発
サッポロビール園が監修した「ラム肉ジンギスカン風」や、札幌バルナバフーズの製品を使用した「農家のベーコンアヒージョ」など、地域の飲食店やメーカーとも積極的にコラボ。作り手やそれぞれのプロが納得する味わい深さに仕上げています。
メインの食材以外もまるごと地域の素材を使用
飼料化されたワインオリを食べて育った「いけだ牛」を使用するだけでなく、「とかちマッシュ」を加えて、「十勝ワイン」で煮込む、という“オール十勝”で出来ています。1つの商品のほとんどに地域の食材を使用しているのも特徴。
「北海道十勝いけだ牛ワイン煮」は、ワイン好きにピッタリな一品。冬はホットワインのおつまみとして、よりぜいたくな気分が味わえます。希望小売価格750円(税抜)。
現在、10種類を販売。キャンプでの人気も高まっているそうです。

国分北海道株式会社

卸売の老舗である国分グループが1941年に設置した函館出張所と、1949年に設立された北海道酒類商事協同組合連合会(後の北酒連)がルーツ。食品・酒類の卸売と、食品製造を手がけ、道内各地に拠点を持つ。
札幌市中央区南6条西9丁目1018番地3
TEL.011-350-6309
https://www.kokubu.co.jp/hokkaido/
このページの先頭へ