2020/10/26[mon] update

北海道発!商品誕生エピソード【田中養蜂場の北海道産はちみつ】

北海道の花を追い、江別市内唯一の養蜂場が作る北海道産はちみつ
田中養蜂場[江別市]

甘くトロ〜リとしたはちみつ。ミネラルやビタミンを豊富に含む健康食品として人気ですが、その95%は輸入品だということをご存知でしょうか。希少な国産はちみつを生産する、江別市内で唯一の養蜂場が田中養蜂場。代表の田中康誉さんにお話を伺いました。

養蜂家を目指した祖父。その夢を継いだ起業。

田中養蜂場 代表/田中康誉(やすたか)さん
もともとは家具店に勤めていたという田中さん。「30歳までに起業したい」との思いを胸に、道内の養蜂場に弟子入りしたのは今から10年前のことだったと話します。起業にあたり、どうしてあまりメジャーとは言えない〝養蜂〟という道を選んだのでしょうか。そこには田中さんのおじいさんの存在が大きくかかわっています。
「祖父は長崎生まれの滋賀育ちで、親族に養蚕家がいた影響もあったのか、戦後まもなく養蜂家を志して北海道に移住してきたそうです。ですが、養蜂家への道は非常に険しく断念しました。それでも夢を諦めきれずに養蜂家から蜜蜂を買い、庭に巣箱を置いて趣味程度に養蜂をしていたのです」
庭で蜜蜂の世話をするおじいさんの姿を見て、手伝ったりしながら育ったという田中さん。やがて会社勤めをするようになり、おじいさんも10数年前に亡くなります。その後、遺品を整理する中でおじいさんがはちみつ作りで使っていた遠心分離機を処分しようかと考えた時に、おばあさんがとても悲しい顔をしたことに胸を打たれたのだそうです。「せめておじいさんと同じ趣味程度の規模であっても、もう一度蜂を飼ってみようか」と思った田中さんは、おじいさんの遺品の電話番号簿を見直します。その中にとある養蜂場の名を見つけ、すぐに電話をしてみたところ…。
「まずは1週間、うちに来て蜂に触れてみろと言われました。そして1週間がたった時『うちに弟子入りして正式に勉強してみないか?』と言われたのです」

困難な新規参入を実現し、生産量も順調に増加中!

養蜂家としての独立。実は非常に難しいことだとされています。というのも事業として養蜂を行うには行政の許可が必要で、その条件には「一つの場所に付き半径3kmの〝領土(養蜂用地)〟を確保し、かつ、それが他の養蜂家の領土と重ならないようにすること」といった項目があるのです。それぞれの養蜂家は既に代々受け継いだ領土を持っているため、新規参入は非常に難しいのが実情となっています。「だから、私を独立させ、領土を分けてくれるということは、非常に奇特な親方だったんです」と田中さん。事実、田中さんが創業した2014年以降、道内での新たな養蜂への新規参入者は一人もいないのだとか。
当初、親方から分けてもらった5つの巣箱で始めた養蜂も、3年後には60箱、現在では150箱にも増加。蜂の健康を第一に考えたケアと丁寧な手作業で採取するはちみつは、地元の人たちにも非常に喜ばれ市の特産品としても高い評価を受けています。

〝そのまま〟のはちみつならではのおいしさと栄養価の高さ。

「輸入品のはちみつは加熱・殺菌が義務付けられているため、どうしても本来の風味、栄養が損なわれています。私が現在採蜜・生産しているのはアカシア、クローバー、ナタネ、百花(季節の花々)、そばなど7種類。試食販売では多くのお客様が『はちみつってこんなにおいしいんだ!』『花によってこんなに味わいが変わるんだ!』と感動してくださいます。その笑顔が私の大きな原動力なんですよ」と田中さんは話します。代々受け継いだ養蜂家でないからこそ…と、最新の研究結果なども柔軟に取り入れ、蜂たちにとってより負担が少ない飼育方法を追求しながら愛情をもって寄り添う田中さん。コープさっぽろや江別市のイベントでのワークショップなどを通じ、養蜂への理解を深める活動にも積極的に取り組んでいます。どこかで田中養蜂場のはちみつを見掛けたら、ぜひ手に取ってみてください。そのおいしさ、風味の豊かさは感動的ですよ!

ここがこだわり!開発のポイント

国産だからこその〝そのまま〟のはちみつ
輸入品のはちみつには加熱が義務付けられるため、栄養分、風味ともに損なわれます。“そのまま”のはちみつの風味は格別です!
ベタつかず必要量だけ出せる使い勝手のよいボトル
キレのよいボトルにも注目!必要量だけ出すことができ、ベタつかずに使えます。200gボトルの販売もあり、気軽に購入可能です。
北海道の花から採蜜希少な国産はちみつ
アカシアやクローバー、そば、シナ(菩提樹)…。北海道の花から採取した安心安全なはちみつだけを製品化しています。
はちみつ作り以外に「受粉のための農家さんへのリース」も養蜂家の仕事。
「ピラミッドの壁画にも養蜂風景が描かれているほど、蜜蜂って古くから人間に寄り添ってくれている生き物なんです」
「はちみつってこんなにおいしいんだ!」というお客様の声が何よりの励み…。田中さんは笑顔でそう話します。
コープさっぽろでのイベント風景。子どもたちのキラキラとした視線に田中さんの表情も輝きます。
アカシア、クローバー、ナタネ、そば…と、一つひとつ味わいも香りも異なる田中養蜂場の北海道産はちみつ。田中さんの思いや情熱が込められています。
サイズは右から600g(ビン)、300g(プラスチック)、200g(プラスチック)の3種類。
※ナタネは300g(ビン)
毎年11〜5月はトラックで鹿児島へと赴き、越冬による蜂の負担を軽減しているという田中さん。「移動中、日が昇っている間は30分以上の停車で蜂が騒ぎ出してしまうため、毎春秋の2日半はほぼ休憩なしの旅。大変ですが良いはちみつを作るためだと思えば頑張れます」

田中養蜂場

江別や豊平峡(札幌)、厚田(石狩)など道内の花からのみ採蜜し、手作業ではちみつを生産。はちみつは江別市役所地下売店、のっぽろ野菜直売所、江別アンテナショップGET’S、道の駅とうべつほかで販売。
江別市西野幌198-3
TEL.011-384-6668
このページの先頭へ