北海道発!商品誕生エピソード【平飼い養鶏の卵を使いフレンチシェフがレシピを考案。オリジナルマヨネーズ Cage-Free MAYO/ 小林農園(厚真町)】
2020年7月13日 公開

広い地面を自由に歩く元気いっぱいの鶏たち!

テンアール株式会社 小林農園
代表 小林廉さん
隣家まで約1㎞という山奥の広々とした敷地で伸び伸びと放し飼いされる鶏たちは健康そのもの。道産の麦や米ぬかを食べて育った親鶏が産む卵は、臭みがなく卵本来のうまみが感じられるとすぐに評判になりました。
昼夜を問わず鶏たちに目いっぱいの愛情を注ぐ小林さん。事業も順調に成長するなかで起こったのが2018年9月の胆振東部地震でした。ヘリで救助され命こそ助かったものの、自宅・養鶏場とも全壊。鶏たちは全滅という災難に見舞われたのです。
それでも小林さんは諦めませんでした。翌月には農場の新用地を見つけ、友人たちの手も借りて、手作業での草刈りから新鶏舎を建築。現在は約3000羽の鶏を飼育するまでになっています。
周囲のきずなから生まれた無添加の極上マヨネーズ。
「養鶏をしていると、どうしても商品として出荷できない規格外の卵が産まれます。多くの養鶏場でシフォンケーキやシュークリームを作っているのは、そういった卵を利用するためです。僕の場合は、マヨネーズが大好きでスイーツは苦手だったこと、人とはちょっと違うことをしたかったことなどから、マヨネーズを作ろうと思いました」
作るからには自己満足ではなく本当においしくて、生活の中に毎日取り入れてもらえる無添加の品を作りたい…。そう考えた小林さんは、卵を通じたお客さんだったフレンチシェフ・藤谷圭介さんに相談します。藤谷さんと言えば北海道フレンチ界の若手第一人者。〝ダメ元〟のつもりだったにもかかわらず、得られたのは「ぜひこの卵を生かしたマヨネーズを作りましょう!」という快諾でした。
使い勝手を考え、瓶ではなくチューブを選択したものの、卵とレシピを持ち込み、添加物なしで製造してくれる委託業者を探すのは至難の業。しかし友人の紹介でなんとか見つけることができ、さらには第一線で活躍するデザイナーがパッケージや総合デザインを担当してくれる縁もつながりました。酢や油、砂糖、塩も上質なものだけを選び、添加物も化学調味料も不使用。無添加にもかかわらず8カ月という賞味期限を実現しています。
相性抜群。感謝のこもる自家製スモークチキン。
「当園では、卵をたくさん産んで役目を終えた鶏をスモークチキンにしています。『今までありがとう』という感謝の気持ちを込めて送り出す、それが命に対する僕の責任だと思うんです。こちらも化学調味料や添加物は使わず、屠殺から加工までを一貫して責任を持って行ってくれる業者さんにお願いしています。厚真の太陽を浴びて一生懸命に生きた鶏たちです。僕や仲間たちの思いが詰まったマヨネーズと合わせて味わってください。本当によく合うんですよ!」
ここがこだわり!開発のポイント
小林農園の卵のうまみを生かし、フレンチシェフがレシピを考案。どんな料理にもよく合うさわやかな味わいです。
鶏が生活するのはノビノビと自由な鶏舎。道産小麦や米ぬかを中心に自家配合した飼料で元気に育ちます。
良質の油や酢、きび砂糖など、自然の素材のみを使用。マヨネーズにありがちな「化学臭さ」がありません。
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自然の青草をたっぷり食べて育った鶏の卵黄は健康的なレモンイエロー。季節によって色合いが変化します。
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平飼いとは、ケージではなく平らな地面の上で放し飼いにする方法。地面を走り回ったり、砂浴びをしたり、鶏本来の行動を自由に行っています。
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「オリジナルマヨネーズ Cage-Free MAYO」800円(250g、税込)。オンラインショップで購入可能。
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現農園の建築風景。原野の草刈りや鶏舎の組立など、すべて小林さんや友人、支援者の手作業で行いました。
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「小林農園の卵の特長でもある『どんな食材にも合うサラリとした爽やかなうまみ』が感じられる仕上がり」と監修担当のシェフも太鼓判を押します。
テンアール株式会社
小林農園

TEL.0145-28-2726
北海道発!商品誕生エピソード
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