北海道発!商品誕生エピソード【介護や災害時にも役立つ「洗浄」+「保湿」!カラダキレイ(R)/株式会社アビサル・ジャパン(札幌市)】
2019年9月30日 公開

保湿・殺菌に優れた、北海道のてんさい糖。

株式会社アビサル・ジャパン
代表取締役
幟立(のぼりたて)眞理さん
「娘は小さなころからアトピーを患い、色素沈着の黒ずみに苦しんでいました。お嫁に行けないと漏らすまで…。だから、私が癒やしてあげたいと強く思うようになったんです」
当時、幟立さんはニューヨークに滞在し化粧品開発会社に勤務。化粧品づくりのノウハウを学びながら、同僚の「肌のカサツキを防ぐためにお風呂に砂糖を入れる」という言葉から砂糖に着目するようになったといいます。
「意外かもしれませんが、砂糖には傷の治癒を促す薬効があります。加えて親水性や保水性にも優れていることから、肌トラブルを修復できそうだという期待が持てました」
幟立さんは日本全国の砂糖を約300種集め、保湿・殺菌効果などの機能を比較。試験のスコアが最も優れていたのが北海道のてんさい糖でした。
「北海道産のてんさい糖は、世界で唯一遺伝子組み換えが行われていない安全・安心な素材です。娘に『シュクレ』の前身となるスクラブの試作品を使ってもらったところ、肌環境が見る見るうちに改善しました」
北海道のてんさい糖を求め、幟立さんは札幌へ移住。砂糖をオイルでコーティングする日本初の独自技術を確立し、「シュクレ」をリリースしました。
汚れを落とす洗浄力と、潤いを守る保湿力。
「当社の『ベビースキン』を使ったおかげでしょうか、孫たちは一人もアトピーを患っていません」
昨年完成した洗い流し不要の洗浄型保湿ローション「カラダキレイ」も、家族との出来事をきっかけに生まれた商品です。
「父の介護をしていた際、肌のケアに『シュクレ』を使っていました。ただ、顔から足まで全身に行き渡らせるのは重労働でした。ご年配が寝たままの状態でも汚れを落とせ、潤いまで届けられる商品があれば介護従事者の方も助かるのではないかと考えました」
幟立さんは約4年前に医学博士と共同開発をスタート。洗浄成分にはトウモロコシやココナッツといった天然由来のアミノ酸を使い、北海道のてんさい糖から抽出した保湿成分のベタインなどを配合。幾度もの試作と臨床試験を経て、石けんと同程度の洗浄力を持ち、肌の潤いとバリア機能をサポートする「カラダキレイ」が誕生しました。
災害時には、シャワー代わりにも!
「簡易トイレや非常食の準備は浸透しつつありますが、お風呂に入れないのがつらいという声をよく聞きます。この『カラダキレイ』は洗浄力があるのでシャワー代わりに汚れを落とせる上、保湿までできるのがポイントです。昨年の北海道胆振東部地震の際に被災地に寄付した時にも喜んでいただけました」
今後はバリア機能を高めたり、誰もが手に取りやすい廉価版を手掛けたり、さらなる進化を予定。しかも、そんな商品開発の度に臨床試験やデータの学会発表をするなどエビデンス(科学的根拠)にも余念はありません。そのモチベーションは一体どこから?
「最初は家族への愛が原動力になって商品開発に乗り出すケースが大半でした。でも、良いものは多くの方にも使ってほしい… その思いが自分を突き動かしています」
ここがこだわり!開発のポイント
運動後のスキンケアや汗ばむ日のリフレッシュはもちろん、介護や医療の清拭、赤ちゃんのオムツ交換、災害で水が使えない時など、シーンを選ばずに使えます。
洗浄にはトウモロコシやココナッツなどの植物性アミノ酸、保湿には北海道のてんさい糖から抽出したベタイン、バリア機能には天然の脂肪酸とアミノ酸からつくられた皮膚ケア素材を配合。どんな肌にもやさしい天然由来成分です。
水がなくても石けんと同程度の洗浄力を持ち、肌になじませるだけでしっかり保湿&バリア機能で皮膚を保護。スプレーしてふき取るだけで「洗う」「潤う」「守る」が完結。
-
洗浄型保湿ローション「カラダキレイ」。汗をかいたあと、入浴できない時などに、肌に負担なく汚れを落として保湿し、衛生的に肌を守ります。サイズは150ml(写真左)/80ml(写真右)/徳用1000ml。
-
砂糖は天然の保湿剤!
-
北海道産てんさい糖から生まれたシュガースクラブ「シュクレ」。
株式会社アビサル・ジャパン
北海道発!商品誕生エピソード
最新記事5件
商品の誕生の経緯について、同社代表取締役の池田浩輔さんにお話を伺いました。
商品開発の経緯や、お菓子作りへの思いを代表の柴田愛里沙さんに伺いました。
スパイスマニアでありながら、中学生のお子さんを育てるお母さんでもある小杉さんに、商品への熱い思いを伺いました。
固形物を食べることもままならない患者のために開発したチョコレートが「andew(アンジュ)」について、開発者の中村さんにお話を伺いました。
開発までの道のりや今後についてお話を伺いました