ピックアップ情報 高橋 優スペシャルインタビュー

2025年4月14日 公開

大切なのは履歴書じゃなくて、どんなワクワクを与えられるかだ。

時に優しく、時に熱いエールを歌い上げ、また時に鋭い言葉で時代に切り込むシンガーソングライター・高橋優。1月22日に発売したアルバム「HAPPY」を携えて、全国ツアー『高橋優 LIVE TOUR 2025 ARE YOU HAPPY?』を開催中の彼に、新アルバムに懸ける思いや「ジョブキタ」読者へのメッセージを伺った。

40代を迎えてもまだまだ「離陸」の真っ最中。

─昨年で41歳を迎えられましたね。何か変化はありましたか?

がむしゃらに目の前だけを見て走ってきた10代、20代と比べて、大きな変化を感じましたね。健康に対しての意識が変わったのはもちろんだし、「教わる側」から「教える側」に変わったっていうキャリアの上での転換も大きかったです。

─「キャリア」に感じることは?

最新アルバム「HAPPY」の「リアルタイムシンガーソングライター」は去年、スコットランドに行く時の飛行機の中で書いた楽曲です。ある友達が「飛行機に例えたら、40代は着陸に向けて低空飛行になっていく時期だ」って言ったんですけど、僕はまったく納得できなかったんです。だって、自分はまだ離陸に向かって滑走路を走っているって感覚だったから。それが「現状はまだまだ」という内容の歌詞につながりました。

─なるほど。ストイックですね。

僕はデビュー当時からお世話になっているプロデューサーに「20代に理解者は要らない」って言われていて。若いうちはとにかく批判されて、否定されて「お前の考えが間違ってる」と言われ続けたほうがいいって。でもこの年齢とキャリアになると何を言っても「そうですね」と納得されて、「偉い人扱い」されがちじゃないですか。そこで自己満足するなよ、って自分への喝を入れたんですよ。この〝ぬるま湯〟から飛び出してやろうぜ、って。

ほんの少しの想像力で世の中が変わって見えてくる。

─昔から働く人への応援歌も多いですよね。

働く人には「尊敬」のひと言しかないんですよ。毎日同じ時間に出勤して、退勤して、汗を流して規則的に働いている。そんな方々が世の中を支えていると思っていて。僕自身はそういう生活をしてこなかった人間なので。今回のアルバムの「現下の喝采」も、ロクな一日じゃなくても、たった一つでもハッピーなことがあれば捨てたものじゃない、って働く人へのエールを込めています。

─働く人にピンチを切り抜けるヒントも与えてくれるような歌詞ですね。

僕は昔、嫌な事を言われたら心の中で実況中継するという対処法を編み出したんですよ。例えば「お前、歌下手くそだな!」って言われたら「さあ高橋選手、ここでどう切り返していくのか!?」って実況を入れる。すると自分を俯瞰的に見ることができて「ドレミまでなら得意なんですけどね」とか、気の利いたリアクションができるんですね。皆さんにもぜひ試してほしいです。こういう想像を重ねることで、世の中に対する広い視野が持てると思います。

─なるほど、面白い発想ですね!

まじめな話、僕は現代では「想像すること」の価値が失われてるんじゃないかと危惧しているんです。スマホで調べれば何でも出てくるし、真っ当な答えなんていくらでもある。でも、ほんの少しでも自分の頭で想像力を働かせると、世の中がガラリと変わって見えてくる。今回のアルバムやツアーは「HAPPY」とは何かを問い掛ける作品でもあるんです。目の前の幸せって、本当に幸せなのか。何気なく暮らしているけど、世界では争いが無くならない。そこに思い至る想像力はあるのかって。

青春時代を過ごした札幌で「HAPPY」を届けたい。

─転職や就職を考えるジョブキタ読者に向けてのメッセージをお願いします。

新しい挑戦には勇気が要るし、「今さら」なんて否定する声も聞こえるかもしれない。でも、僕は何かを始めるのに遅すぎるってことは絶対にない、と言い切りたいんです。転職には「過去」が書かれた履歴書を重視しますよね。けれど、本当に大切なことって、「何をしてくれるんだろうか」ってワクワクを与えられる事なんじゃないでしょうか。僕自身、いつだって「高橋優は次に一体どんなことをしてくれるんだろう」という驚きを与えられる人物でありたいと新たな挑戦を続けています。

─高橋さんにとって「幸せな仕事」とは何ですか?

「手応え」を感じられることかな。僕にとってはライブがゴール地点。作詞作曲も楽しいし、誰も聞いたことがない音楽を作る時はワクワクする。ただ、それをライブで表現した時の手応えは何物にも代えがたい。みんなと一帯になって歌う瞬間が一番幸せなんです。

─北海道・札幌でのライブに向けてメッセージをお願いします。

北海道は僕にとって音楽人生をスタートさせた第二の故郷です。学生時代を含めた6年間で自分の曲を作り、路上ライブを始めて、ここから全国へと巣立っていった。だから、勝手ながらいつも北海道の存在を身近に感じているんです。今回会場のカナモトホールは、個人的にもお客さんの顔がよく見える大好きなホール。あの距離感で、自分の最高傑作「HAPPY」を届けることを楽しみにしています。
高橋 優さん
1983年12月26日生まれ。秋田県横手市出身。札幌の大学への進学と同時に狸小路での弾き語りを始め、2008年に活動拠点を東京へ移す。2010年「素晴らしき日常」でメジャーデビュー。学生時代は「アルキタ」を見てバイトをしていたという縁から、2015年には北海道アルバイト情報社のイメージキャラクターを務め、CMに楽曲「今を駆け抜けて」を提供した。

Information

最新リリース情報
9th Album
「HAPPY」
初回限定盤A(CD+2Blu-ray):WPZL-32172/74 9,000円(税別)
初回限定盤B(CD+DVD):WPZL-32175/76 4,800円(税別)
初回限定盤C(CD+DVD):WPZL-32177/78 4,800円(税別)
通常盤(CD Only):WPCL-13617 3,200円(税別)
ライブ情報
高橋優 LIVE TOUR 2025
「ARE YOU HAPPY?」
6/15(日)北海道・カナモトホール
開場/16:30
開演/17:30
一般前売指定席 8,800円(税込)
学割:小学生以下 4,000円返金/中・高校生 2,000円返金
特設サイトhttps://fc.takahashiyu.com/feature/2025_tour
お問い合わせ(北海道公演)/
マウントアライブ 050-3504-8700(平日11:00〜18:00)

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