退職・失業中の手続き 退職の手続きとルール

退職にもルールがある。事前に意思表示を行ってから、段取りをきちんと踏んで円満退社できるようにしたい。そのためには会社や部署など周囲への配慮を十分払い、自分の都合だけでことを進めない。退職を決めたら、まず直属の上司に辞意を伝える。先に同僚に話してしまい、噂で上司の耳に入るようなことは避けること。「お話しがあるのですが」と、話し合いのもとに退職を成立させるのが円満に進めるやり方だ。

退職願の書き方

退職願は必ず手書きで。書面を入れる封書は表に「退職願」、裏に部署名と名前を記載して上司に手渡すこと。

(1)表題
「辞職」や「退職届」ではなく「退職願」とする。
(2)書き出し
表題から1行あけ、行末に「私儀」「私事」と記す。
(3)退職理由
一般的には「一身上の都合」とする。
(4)退職日
上司と相談して決定した日付を記入。
(5)届出日
書いた日ではなく、提出する日付を記入する。
(6)署名・捺印
所属部署と名前を記入し、その下に捺印する。
(7)宛名
提出するのは上司でも、宛名は代表者(社長)。敬称は「殿」。

退職から入社までのスケジュール

2カ月前
上司へ辞意を伝える
退職理由はたとえどんな理由があっても、個人的事情にとどめることが社会人としての礼儀。この後、退職日を相談する。

1カ月前
退職願提出
退職の了承を上司から得て、1カ月前には退職願を会社に出す。会社に所定の用紙があるかどうかも確認すること。
業務引き継ぎ作業
残務整理の日程や引き継ぐ相手の予定を考え、ゆとりをもって作業にあたる。

1〜2週間前
取引先へのあいさつ
後任をつれて取引先を回り、先方担当者への紹介とあいさつを。「今後ともよろしくお願いします」と後任をフォローし、間違っても顧客を奪うような行為はしない。

退職
会社へのお礼と事務手続き
下記の「退職時の事務手続きに必要なものをチェック!」を参考に、退職時に必要な手続きをする。会社へのお礼や身の回りの整理を忘れずに。

退職後
あいさつ状の発送
退職したら、あまり間をおかずに取引先等にあいさつ状を発送する。転職が決まっていたら新しい勤務先を記載。

退職時の事務手続きに必要なものをチェック!

会社から受け取るもの
□離職票(雇用保険の失業給付受給に必要)⇒詳しくは失業給付を受けるにはを参照
□源泉徴収票(年内に再就職しない場合、所得税の確定申告に必要)⇒詳しくは年金・税金についてを参照
□雇用保険被保険者証(失業給付手続きのほか、次の会社に提出するために必要)
□年金手帳(会社で保管している場合。厚生年金基金に加入していた場合は、同基金の加入員証も)