宮武電機 株式会社

私は永井電機をグループ化した宮武電機の代表でもあり、10年ほど前からM&Aを視野に入れていました。企業規模を大きくし、道内で幅広く仕事を受注するために、拠点や技術者を増やしたいと常々考えていたからです。
とはいえ、子会社の利益を親会社が吸い上げるというよくある構図ではなく、人的投資として将来につなげるのが目的。私自身は、グループ会社が大きく成長する基盤を作り、最終的に全体で北海道指折りの規模に押し上げたいと思っています。
現在は両社の「いいとこ取り」を進めているところ。例えば、企業としての組織化を図るために、宮武電機の会議体を永井電機に取り入れたり、新卒教育のノウハウを共有したりする一方、今後は勤務時間や待遇面を「良い方」に平準化しようと考えています。同時に施工管理の負担を軽減する職種を導入するなど効率化にも積極的です。
宮武電機は官庁の電気工事が多く、永井電機は民間のプラントなどが得意分野。使用する技術も異なるため、お互いの長所を共有するとともに、忙しい時は両社で応援部隊を送り合っています。地方の建設会社らしからぬ、「企業」としての安定拡大する未来を、一緒に見据えてみませんか？

永井電機と宮武電機が企業統合したのは昨年9月。両社の制度や仕組みを統一していくのはこれからですが、すでに実践している取り組みも少なくありません。
例えば、宮武電機が得意な高卒新卒の採用・育成ノウハウを生かした教育。電気工事の仕事は1年ですべてマスターすることは不可能のため、何をどこまで覚えるのか明確に目標設定し、知識や技術を段階的に身につけていくためのカリキュラムを用意しています。この仕組みは、高卒向けではありますが、未経験者の育成に当てはめて指導するには最適です。もちろん、電気工事士をはじめとする必要資格は会社の費用負担で取得できます。
最近では、地方ではまだまだ一般的ではない工程管理事務職の導入を始めました。業務整理をしていくうちに、施工管理の書類業務はどうしても負担が大きいと分かったのが経緯です。こうした仕事の棚卸しから効率化を進める取り組みは、これからもどんどん進める予定です。
僕自身は若手の思っていることや不満を吸い上げ、プラスに働く環境を作り上げるのも役割。若手だけのミーティングで話しやすい場を設けるなど、若い世代のアイデアを上層部に届けるサポートをしています。

前職は自衛官。2年ほど働きましたが、年功序列の評価が自分には合わず、転職を考えるようになりました。ハローワークでたまたま目に留まったのが宮武電機の求人情報。電気工事の仕事なら私生活にも生かせそうだと軽い気持ちで入社を決めました（笑）。
入社後は資材や道具の名前を覚えることからスタートし、少しずつ手を動かしながら会社の費用負担で電気工事士の資格を取得しました。僕の場合は早く仕事を覚えたくて3年ほどで小さな現場を任せてもらえるようになりましたが、平均すると一人立ちまでは5年はかける手厚い教育です。当社には20代の若手も多く、フレンドリーに接してくれる先輩ばかりなので、分からないことも聞きやすいはず。評価制度についても公平で、担当できる案件の規模や技量に見合った給与を還元してくれます。
当社には若手同士で技術情報を共有したり、希望を上層部に伝えたりするための「若手会議」があります。実際、効率的な工具を購入してもらったり、会社の看板を電装するアイデアを取り入れてもらったり、有意義な議論ができる場です。最近は永井電機とのM&Aによって交流も増え、視野やスキルが広がったこともメリットだと思います。

高校時代、やりたいことが分からず、先生に進められるがままに宮武電機に就職しました。僕は9年ほど電気工事士を続け、2年ほど前に会社の方針から施工管理にシフト。社内で施工管理を増やす方針が固まったことから打診を受け、チャレンジしてみようと思いました。
施工管理は図面や設計を担うだけではなく、発注者や工事監督者と綿密に打ち合わせしながら、スムーズに工事を進めるための段取りを組むのが役割。最初は慣れない仕事に戸惑いましたが、先輩方が親身にフォローしてくれるので安心して成長することができました。未経験の新人さんでも、同様に育てていけるため、何でも相談してほしいと思っています。
当社では会議などで意見交換できる他、若手同士でアイデアを気軽に話し合える「若手会議」もあります。他にも、社内で技能大会を開くなど、新しい取り組みにも積極的です。また、今後は書類作成などを担ってくれる工程管理事務を導入する予定のため、かなり業務負担が軽減できると期待しています。
何より、電気というライフラインを支え、ものづくりができるのはやりがいが大きなものです。ぜひ、この醍醐味を感じていただきたいですね。

主人の転職に伴い、美唄市に移住することになりました。これまでは営業や事務職として働くことが多く、人と接する仕事と収入面を重視して転職先を探していたところ、条件と合致したのが永井電機。面接で「工程管理事務」という新しい職種を導入すると聞き、チャレンジしてみたいと思ったんです。
最初は現場に同行して道具の名前から工事の内容まで丁寧に説明してもらいました。現在は施工管理のサポート役として書類業務も教わりながら、過去のフォーマットや資料に基づいて少しずつ図面や資料を作成しています。未経験からでも徐々に成長できていますし、エクセル操作やスケジュール管理アプリの提案をしてみると、「便利だね！」と取り入れてくれるなど小さな貢献も実感できます。地方の会社だからこそ上層部も距離が近くやさしい反面、これから組織化が進んでいくことで「企業感」が増していくことも期待できます。若い世代には丁度良い塩梅だと感じますね。
美唄は札幌や旭川へのアクセスも良く、スーパーやドラッグストア、病院もあるので普段の生活に困ることはありません。ただ、土地が安いので、主人とはいつか家を建てようとよく話しています。