「食品製造」と聞けばラインに沿って延々と同じ作業を繰り返す…と想像する方が多いかもしれません。
しかし、エフビーエスのパン作りはその真逆。パンを焼く、切るといった作業は自動であるものの、成形や具材の盛り付け、仕上げの梱包などは全てが人の手によるものです。
その理由は、機械ではとても対応しきれないから。
常に30種類以上という豊富なラインナップを製造していることに加えて、週に最低でも2種類は商品が入れ替わるため、柔軟な商品づくりの体制が欠かせないのです。
さらに商品は売れ行き次第で北海道を飛び越え、全国展開される可能性もあるため、1つひとつの商品に込めた情熱はケタ違い。
工場を訪れた取材班が「こんな所まで手づくりなんだ!?」と、驚きの声をあげる場面も次々と展開されました。
商品開発、製造、梱包、それぞれの部門での面白さをフカボリしたインタビューをぜひご覧ください!
ヒット商品は全国展開の可能性も!?
最初にお話を伺ったのは企画開発室課長の佐藤さん。開発の仕事について伺っていきます。
「セブン-イレブンで販売しているパンのうちおよそ3割が道内限定商品で、私たちはその開発・製造を担当しています。
開発はセブンの方と打ち合わせをして考える場合と、自分たちが開発してご提案するケースがあり、常に10品ぐらいの商品は並行して開発。
もちろん、さまざまな事情で商品化されない商品もあります」
売れ行きがいい商品はレギュラー化したり、全国展開されるケースもあるそうです。
例えば「つぶつぶコーンマヨ」シリーズは10年以上、姿や形を変えながら全国で販売されているヒット商品。
開発のアイデアは流行や新しい食材などさまざまな観点から練るそうですが、近年力を注いでいるのは「地域のため」。
最近では廃棄予定の規格外の玉ネギを使って開発を行ったそうです。
「美味しいパン作りに必要なのはまず『楽しむこと』が第一。新人さんには『自分は食べたいパン』をテーマに可能な範囲で試作することから始めています。
苦労を経て世に出た時の喜びは計り知れませんので、ぜひ若い皆さんにも積極的にアイデアを考えて欲しいですね」
手仕事の多さに、面白さとやりがいを実感!
続いては入社2年目、製造部門で働く鈴木さんにお話を伺っていきます。
「自分は世の中に必要とされる事がしたくて就活で食品分野に絞り、ロバパングループに属する安心感からこの会社を選びました。セブン-イレブンのパンは週に1、2回は必ず食べていたので、この会社で作っていると知った時はビックリしましたね」
入社後の研修では、恵庭と札幌、両方の研修で各ポジションについて学んでいったそうです。
「3カ月ほどの期間で生地の成形から焼き上げ、トッピングに包装など各部署での仕事を経験してたことで、パンづくりの全体像を掴むことができ、大きな学びになりました。またどの工程も『こんなに手づくりなの?』と驚きましたね。例えばお惣菜パンであればバターを塗る、具材を詰める、パセリを載せる…といった作業の一つひとつが全て手仕事。考えていた以上に人間の創意や工夫が必要な仕事で、面白さを感じました」
最近ではメロンパンやシフォンケーキなど、菓子パン系の生地づくりを担当しているという鈴木さん。仕事のやりがいは?
「やはり、誰もが知るパンを作れることですね。セブン-イレブンに寄ると、パンコーナーは必ずチェックしちゃいます(笑)」
パンの「シーン」によっても袋が変わる?奥深い「包装」の世界。
入社後、さまざまな部署を経験して現在は包装部門を担当しているという佐々木さん。「どの部署も新鮮で楽しい」と話します。
「さすがに袋詰めは機械でしょ?と思いますよね。でも実際はパンの大きさに合わせて包材の長さを調整するのはもちろん、パンの『用途』によっても袋を変える必要があって、そこは人の力やアイデアが必要なんです。
例えば、惣菜パンは袋が汚れないように多めの空気を入れて封じますし、『ちぎりパン』のような商品は一度で食べきらないことを想定し、長めの袋と封を閉じるためのシールを付けています。開発段階で100%完成ではなくて、現場で調整して初めて完成するのがパンなんです」
また入社前は工場の仕事について「黙々と作業する」イメージがあったものの、実際には作業の合間合間に会話をする場面が数多くあり、想像よりも温かな環境も気に入っているのだそう。
「当社の魅力は、先輩方が皆やさしく質問しやすい環境だと思います。まだまだ知らないことばかりですが、そのたびに先輩たちはきちんと教えてくれるので安心です。ちょっと喋るのがニガテ…という方でも、積極的に話しかけてくれるので、どんな方でも馴染みやすいと思います!」