今は発達に不安があっても、5年後、10年後、大人になった時に自信をもって社会に羽ばたけるよう支援したい―。
キリアンではこうした想いから、日々の支援にさまざまな課外活動に取り入れ、子どもたちの“前に進む意欲”を育むことに力を入れています。
活動内容は365日、毎日違うと言っても良いほどバラエティ豊かで、月曜日は流しソーメン、火曜日は謎解きゲーム、水曜日は海水浴・・・など、大人もワクワクするようなラインアップ。
「実際にふれる、知ることで社会の見方がかわるきっかけになる」という代表の渡辺瞬次さんに取り組みへの想いを聞いてみました。
たくさんの経験から、社会へ羽ばたく自信をつけてほしい
<代表取締役 渡辺瞬次>
「幼稚園や小学校など早い段階で、社会のマナーやルールを覚えていくことが重要。後で苦労をするのは本人なので」と語る代表の渡辺瞬次さん。これまで数多くの児童発達支援・放課後デイサービスを訪れ、またたくさんの子どもたちと触れ合う中でそうした考えに行き着きました。
「世の中には、残念ながら“療育のようなこと”をしているだけだったり、単に預かっているだけだったりする事業所が少なくありません。そして、そのような環境に長くいると、障害があるから仕方がない、できることが限られるのも当然だと、周りも、そして本人も、考え方が固定化されてしまいます」
しかし、できること、やりたいことに丁寧に寄り添えば、必ずその子が輝く道があるはず。毎日、違うプログラムを用意するのもそのため。さまざまな経験を通じて、子どもたちの興味関心を引き出し、そこを伸ばしていくことが大切だと渡辺さんは説明します。
「こうした活動を通じて、世の中の仕組みやきまりも学び、早く社会に出たいという気持ちも育みます。親は子どもより長生きできるわけではない。だからこそ、子どもたちが自分の力で歩んでいけるよう支えるのが私たちの使命だと考えています」
専門スタッフと連携し、子どもたちの可能性を広げる
<代表取締役 渡辺瞬次>
キリアンでは、子どもたちがより安心して成長できるよう、専門スタッフの力を活かした支援にも力を入れています。現在は心理士が在籍し、子どもたちだけでなく、育児への不安や悩みを抱える保護者をサポート。理学療法士(PT)や言語聴覚士(ST)といった職種の採用も進めています。
「例えば、言葉で気持ちを表現することが難しい子どもには、絵カードを使ったコミュニケーションや、ボディーランゲージを活用した関わり方が有効です。また、発語を促すために口の周りのストレッチやマッサージを行うこともあります。こうした専門的な支援が加わることで、子どもたちが自分の気持ちを伝えやすくなり、自信につながるんです」
理学療法士による運動支援も重要な役割を果たすと話す渡辺さん。体の使い方に課題がある子どもたちに対し、適切な動きの指導や遊びの中での運動機能向上を図ることで、日常生活の中での「できた!」を増やしていきます。
「キリアンでは、日々の活動そのものに専門的な視点を取り入れています。一つひとつの経験を子どもたちの成長につなげる意識を持ち、その可能性を最大限に引き出していきたいと思っています」
「ピンポイントな支援」で子どもたちの挑戦を支えたい
<支援スタッフ 横山ひより>
高校時代に特別支援教育の存在を知り、「発達に課題がある子どもたちも挑戦できる環境を作りたい」と考えるようになった横山ひよりさん。
就職活動では、札幌市内の児童デイサービスを20か所近く見学し、施設によって「ぼやけた支援」と「ピンポイントな支援」の差があることに気づいたと言います。
「例えば子どもに向かって『危ないよ』と声を掛けるだけでは、何がどのように危険なのかが分からないと思うんです。しかし、「こうすると危ないから、こうしようね」と具体的に伝えることで、子ども自身が理解し、学ぶことができます。自分はぜひそうした「ピンポイントな支援」ができる環境で働きたいと思ったんです」
そんな中、横山さんが出会ったのが「キリアン」です。見学時、職員の皆さんが子どもたちに丁寧に関わり、安心して挑戦できる環境を作っていると実感。活動が日によって替わることも「子どもたちに多様な経験を提供できる!」と入社の決め手になりました。
「現在は支援スタッフとして、イベントの企画にも挑戦中。準備が大変なこともありますが、子どもたちが『またやりたい!』と言ってくれるたびに、やりがいを強く感じます」