札幌駅から車で30分。北区の拓北エリアに実り豊かな農園が広がっています。
ここは、北海道・藤井ファーム・ラボ。アスパラ、トマト、ブロッコリーといった多彩な作物を育て、自社直売所やギフト販売する他、敷地内のファームレストランでも提供。
さらにこの都市型農業を軸に収穫体験やキャンプ、釣りといった観光系のアクティビティも展開するユニークな企業です。
「農業に挑戦してみたい」「将来就農したい」「観光の仕事に関心がある」という学生は少なくないはず。けれど意中の企業が見つからなかったり、あるいは就職先が遠すぎたりして結局諦めるというケースが大半でしょう。でも弊社なら、札幌都市圏でのこれまでの生活を変えずとも、あこがれの仕事にチャレンジできます。
農業はもちろん弊社の観光業も天候や自然が相手のビジネス。土にまみれたり、時には体力仕事の大変さも味わうでしょう。けれど、それを凌駕するほどの大きなやりがいや手応えを体感するのも事実。支援制度を活用し社内の農園で新規就農の道を歩み始めた若者もいますし、新たなアクティビティを提案する社員もいます。
都会で体感する農と観光のビジネス。さ、一歩踏み出してみませんか。
「稼げる」農業を確立し、農業を継いでいく若者を育てたい。そんなオーナーの思いが形になり始めています。
「大地の恵みを糧に、豊かな『実り』を追求する農業。しかし単に作物を育て、既存の流通のしくみの中で売るだけでは、高収益を得るのは実はかなり困難なんです」と語るのは、統括管理部長の安斎哲也さん。
「そこで弊社のオーナーが着目したのが、農業を軸とした付加価値の提供。農園のとれたて野菜を直売所やレストランで味わって頂いたり、農地や湖沼を活用したアクティビティを楽しんでもらうという、新しいニーズを呼び込むビジネスでした」
ターゲットとしたのは、札幌市民や国内外から訪れる観光客。当初は少なかった入場者も、インバウンド増加などが追い風となり、現在は年間4万5千人にまで膨れ上がりました。
「売上も右肩上がりで、昨年度は1億2千万に到達しました。ちなみに農業と観光の割合は50%ずつとなっています」
運営しているのは7名の社員と主婦パートで、春〜秋は農業、冬は観光の比重が多くなるとか。
「社員はメインの担当を持ちますが、互いにカバーし合うのがルール。おのずと団結力や協調性が高まります」
自然が相手なので日々のサイクルも都会の仕事とは違います。
「なので、関心がある方は見学を。心がときめいたら、ぜひ入社してください」
農業だけでなくアクティビティの運営にも参加。チームでマルチに働く、というのが弊社の仕事スタイルです。
一年前、新卒入社したのが大塚光瑠さん。
「実家を継ごうと酪農大学に進学しましたが、在学中に実家が離農してしまって。どうしたものかと思案している時に、ジョブキタ就活で当社の求人を見つけたんです。札幌住まいのまま農業ができる、という事が一番の魅力でした」
とはいえ具体的な農作業に関しては「全くの初心者レベル」という大塚さん。
社長や先輩たちにポット苗作り、除草や肥料の散布、ハウス建て、収穫などの作業をひとつひとつ教わりながら、農業経験を積んでいきました。
「今年主に担当したのは、アスパラやとうきび。とれたてを食べた観光客の方々が『おいしい』と声をあげているのを聞くと、やっぱりうれしい。農家の方々の気持ちがわかる気がします」
農作業の空き時間や冬期はアクティビティのサポートも。
「キャンプ場の受付、ワカサギ釣りのお客様対応など、その時点で人手が不足している業務に取り組みます。一つの業務の専門家になるのではなく、社員間で情報交換しながらマルチに動くというのがうちの働き方です」
最近分かってきたのは、農業と観光をリンクさせる面白さ。
いずれは自分も「新しい付加価値を提案してみたい」と意気込んでいます。
社員として働きながら、新規就農に向けて活動中。
農地もハウスも機械まで、会社がサポートしてくれます。
中元真衣さんの前職はパティシエ。
「8年間ほど勤務しました。一通り技術を身につけたので、次は農業にチャレンジしようと思いました」
まずいくつかの農家でアルバイトを経験し、2022年1月に同社に入社。当初はワカサギ釣り等のアクティビティに携わり、春の訪れと共に農業の世界にもデビューします。
「ゼロからのスタートだったので、まさに毎日が勉強でした。悪天候のせいで野菜がうまく生育せずガッカリなんてことも…。でもそんな苦労して育てた野菜が直売所で人気だったり、SNSで好反応になるとモチベが上がるんですよね」
作業の手本を見せてくれるのはオーナー。
「大ベテランなので学ぶことが山のようにあります。教わるだけでも楽しいです」
入社3年目を迎えた今年は、いよいよ就農にもチャレンジするそう。
「土地は会社の農園の一部で、道具や農機も貸して頂くことに。リアルな新規就農は金銭面や人脈面で難しいけれど、ここなら会社の仕事をし、その給料をもらいながら、就業時間の後や休日に独り立ちの用意ができるんです。恵まれてますよね」
夢は自分の作った落花生でスイーツを作り、自分の店で販売すること。その夢を叶えられる環境がここにはあります。