当社の業務は信頼できる農家さんやJAなどから青果を仕入れ、函館近郊のスーパーや八百屋、仲卸業者に販売するというもの。
その売買の差額が利益となり企業の運営費や人件費になるわけです。非常にクリアで明解なビジネス。けれど、面白みや手応えは段違いに大きいのです。
例えば、1週間後に大根1本98円の特売を提案するためには、相場を読みながらどれくらいの量を仕入れ、いくらで売れば利益が出るのかを考えなければなりません。それがピタッとハマり、自分の手がけた大根がスーパーにズラリと並ぶ姿を見るのはたまらない瞬間。
そのためには、鮮度や品質を見分ける能力や安定的かつ適正に販売していくプロのセンスがとても重要。
でも入社時に必要なのは一生懸命取り組む姿勢だけ。知識や経験は、働きながら自然と身につきます。
ビジネスの基本とオモシロさが詰まっている、市場の仕事、覗いてみませんか?
一人前の「目利き」になるまでに最低でも5年はかけて教育するので安心してください
取締役部長/松田 壮史
当社の業務は農家やJAから青果を仕入れ、スーパーなどに卸すというシンプルな構造。だからこそ鮮度を見分ける目、消費者の声を聞く耳、適正な価格を察知する感覚が必要となります。
とはいえ、最初は誰でも素人。新卒さんは青果の名前や産地などから少しずつ覚えて頂きます。いわゆる「目利き」として一人前になるまでには最低でも5年はかかるため、一人ひとりに合わせて長い目で教えていくので安心してください。
その後は市場内で荷物の運搬、詰め替えなどを経験しながら、青果の価格、流通量を覚えていきます。最初は葉もの野菜などの手頃な単価のものを担当してもらい、トマトやキュウリなどの流通量が多く、取り扱い金額も大きなものにチャレンジするのが大きな流れ。いずれも、売り先の基盤を整えて、成長をサポートしたいと思っています。
また「セリ」に参加したり、「値付け」も覚えていきます。いい商材は人気があるので高値でも売れますし、逆に旬を逃した商材は価格を抑えて売り切ってしまうことも。こうした売買の駆け引きや取引先との信頼関係づくりが、当社のビジネスの醍醐味です。
自分の思った通りに高値で売れた時は、心底うれしくなります
果実部係長/工藤 猛
高校を卒業し、よくある仕事とは一線を画していて「おもしろそう」という感覚だけで入社しました。
入社後しばらくは先輩に付いてカイワレなどの葉物野菜の売買を担当し、7年ほど前から果実部に異動。現在は本州の果実を担当しています。
日々の仕事の大まかな流れは、売上目標の設定→仕入れ→値付け→売るというもの。カイワレはある程度値段が決まっているため、あまり流れは変わりませんでしたが、果物は単価が高いこともあり仕入れの難易度も高く、自分の予想通りに高値で売れた時は、心底うれしいものです。その手応えを得るには、今の時期はどの産地が安く仕入れられ、いくらなら売れるだろうという感覚を磨く必要があります。
動かす金額が大きくなると、やりがいもその分大きくなります。また工場などのルーチン作業と違い、生産者・バイヤー・市場の仲買さんなど、毎日いろんな方々とやりとりをするのも楽しいです。
ちなみに勤務時間は繁忙期以外は5時半出社で、14時に退社します。僕には家族がいるので保育園に子どもを迎えに行けたり、混雑しない水曜日にお出かけできたり、家族サービスしやすいのも魅力ですね。
経験を積んで、流通量が多く花形のトマトやキュウリを扱ってみたいです!
蔬菜部/谷藤 希
父が市場関連の仕事をしていて興味があったため、高校卒業後に東一函館青果に就職しました。入社後は市場の中を案内してもらい、どこでどのような仕事をするか教わるところがスタートライン。市場というとセカセカして、怒号が飛び交っているかと思いきや、先輩方も仲買さんも本当にやさしく、「若い世代を育ててあげよう」という雰囲気を感じました。
僕は先輩に仕事を教えてもらいながら、半年ほどで万能ねぎの担当になりました。安く仕入れて高値で売るのが基本とはいえ、時期や産地によってはうまくいかないこともあります。けれど、上司や先輩はプレッシャーをかけることもなく、のびのびと仕事をさせてくれるところにも助けられています。
働き方についても残業がほとんどなく、昼過ぎに仕事が終わるのでその後の時間もたっぷり。給料は…趣味のゲームにつぎ込みすぎてしまう月も(笑)。
今でも自分が仕入れた万能ねぎがすべて売れた時はやりがいを感じますが、トマトやキュウリといった大量に流通する野菜と比べると取扱量は多くありません。いつかもっと経験を積んで、花形の生産物をスーパーの棚にたくさん並べてみたいですね。