板金と聞いて何を思い浮かべますか?クルマのキズや凹みを直すイメージが強いかもしれませんが、石川板金株式会社は住宅や建築物の屋根・外壁に鉄板を張る「建築板金工事」のプロ集団です。
例えば、住宅の屋根板金は数ミリでも鉄板の長さを切り間違えると、雨水が入ることもあるほど繊細。だからこそ、見た目もキレイに、水の侵入を防げるように仕上げられた時にはものづくりの達成感が得られます。
こうした技術は、「見て覚えろ」「教えない」という職人の世界でしか培われないと思われがちですが、当社の場合はまったく異なります。新人さん向けの練習小屋には「先生」がいて、育てる意識の高い先輩職人が数多い環境。評価についても「さじ加減」では不公平なため、明確な基準も設けています。
仕事は職人。ものづくりの面白さは抜群。けれど、教育や働きやすさについてはイマドキです。
若い世代に魅力を感じてもらえるよう、
令和に合わせた環境づくりを急ピッチで進めています。
代表取締役社長/石川正明
当たり前の話かもしれませんが、建物に屋根や壁がなければ室内が雨で水浸しになり、寒風が吹き込んでしまいます。当社の建築板金は、住む人の暮らしと財産を守るために鉄板を張る仕事。創業当初から技術力の高さと工期を守る誠実さを評価いただき、住宅からショッピングセンター、大型の建築物まで数多くの物件を道内各地で手がけています。
当社は中標津町に本社を置き、地元の建築会社や工務店とのつながりを大切に成長してきました。今では釧路支店と札幌支店、帯広営業所と展開を広げています。
ただし、地場の仲間たちと協力し、互いに豊かになることが地域貢献につながるという思いはどのエリアでも同じです。
近年は平均年齢がやや高まってきたため、若い世代の確保が課題。そのため、年間休日数の増加や残業の削減、独自の評価制度の設定など、時代に合わせた環境づくりを急ピッチで進めています。新卒さんが入社することで既存社員の負担が軽減されるだけではなく、これまで以上の売上が見込めるはず。そうして利益を皆に還元するような好循環を生み出していきたいですね。
職人にイメージされる「教えない」はゼロ。
むしろ「先生」が基礎をしっかり手ほどきします。
採用担当/橋本和麻
当社には元々、定年後の嘱託スタッフが社内で新入社員を1カ月教育する仕組みが有りました。7年ほど前からは、練習小屋を設けた上で、「先生」が鉄板を切るハサミや曲げるツカミの使い方、釘の打ち方などをトレーニングするという教育体制にパワーアップ。若手社員の配属支店によって担当する案件にバラツキがあり、得意分野にも差が出るため、技術力の平準化を目的とした本社研修も用意しています。
2022年からは評価制度を整え、例えば工事スタッフは国家資格の建築板金技能士1級を取得し、現場を任せられると職長にステップアップするなど明確な基準を設けました。さらに、技術だけではなく車やロッカーを大切に利用しているか、先輩からの指示をメモして段取り良く進めているか等の日々の行動も評価対象のため、若い世代でも頑張りが報われやすくなっています。
入社後に高い所が苦手で、工事から工場へ転属したケースもありますし、積算や見積などを行う管理スタッフへの転属応募も可能です。家庭を持つ社員も多いため、先輩が強引にお酒に誘うといったこともないので、イマドキな環境の中で自分に合った道を進むことができます。
先輩が「やってみる?」と声がけしてくれたおかげで、
「教えてください!」と言いやすくなりました。
工事スタッフ/小豆島 陸
もともと建築物が好きで、ある時、ふと「屋根って見たことがないな」と思ったのが建築板金に興味を持ったきっかけ。インターネットで深堀りして調べていくうちに面白そうだと思い、高校卒業後、自宅から通えて、規模も大きい石川板金に就職しました。
入社後は練習小屋で先生から図面の見方や道具の使い方、釘の打ち方を教わりました。僕は手先が器用ではなく、ハサミにしても刃がまっすぐではないので金属を直線に切るのも一苦労。けれど、1カ月半ほどで何とか基礎の基礎が身につき、現場でも先輩が言葉とお手本で分かりやすく技術を教えてくれたおかげで少しずつ成長できました。仮に失敗しても「リカバリーしておくから」と、前向きにフィードバックしてくれるのも安心。「やってみる?」と声がけしてくれるので「教えてください」と伝えやすかったです。
当社は事務所スタッフが上手く人員を采配してくれるので、繁忙期でも残業は1〜2時間程度。休日は就職してから買ったバイクに乗ったり、洗車したり、プライベートも充実しています。屋根をキレイに仕上げる達成感と、働きやすさのバランスがちょうど良い環境です。