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自己分析に役立てよう。センパイたちの本音アドバイス クリエイティブ系学生の就活座談会【札幌市立大学】

2022年8月19日 公開

北海道内外のクリエイティブの現場で活躍する人材を多数輩出する札幌市立大学。そんな同校デザイン学部の4年生5名の皆さんに、自身の就活についてや北海道のクリエイティブ系での就活の現状について、率直に思っていること・感じたことを座談会形式で伺いました。(取材日/2022年7月19日)

北海道のクリエイティブ系就活の現状って?

札幌市立大学 デザイン学部デザイン学科 人間情報デザインコース 4年の皆さん
左から時計回りに
江本 千尋(えもと ちひろ)さん(福田ゼミ)
長内 絵美(おさない えみ)さん(福田ゼミ)
蒲田 暁(かまだ あきら)さん(藤木・松永ゼミグループ)
石崎 航琉(いしざき わたる)さん(藤木・松永ゼミグループ)
小林 臣綸(こばやし とみお)さん(福田ゼミ)

就職したいによってさまざまな形の就活スタイル

ー現在の就職活動の状況は?

江本:私は東京のコマ撮りアニメーションのスタジオに内定をいただいています。

長内:私は現在就職活動中。水族館にまつわるイベント企画やデザインの仕事を中心に探しています。

蒲田:僕は最初から自分が一番興味のあった広告制作会社で内定しています。

石崎:僕は大学院に進む予定です。その後は自分が今興味のあるグラフィックデザインの分野や映像、デジタル系のメディアアートの分野で就職したいと考えています。

小林:僕も就活は終わっていて、デジタルマーケティング事業やEC事業を展開しているインターネット広告代理店のディレクター職で内定をいただいています。

ーどのように就職活動を進めましたか?

江本:以前から興味のあったコマ撮りクリエイターの新卒募集の情報を見つけ、これだ!と思って。そこからはそのスタジオに入りたい一心で、作品作りやポートフォリオ制作に打ち込んでいました。

長内:水族館が好きで、「水族館にまつわるクリエイティブ職」で探し始めたのですが、そもそも求人サイトだとそういった募集があまり出ていなくて。まずその分野でどんな企業があるか調べ、その自社サイトや説明会で実際の仕事内容の情報を得るといった流れで就活を進めています。

蒲田:僕はそもそもかなり絞った就活をしていて、自分の興味のある3〜4社だけのオフィシャルサイトを都度チェックするようにして、情報が出次第、行動に移すという就活スタイルでした。

石崎:大学院に行くことを決めたのは3年の11月くらい。現在デザイン事務所でアルバイト中で実践的なスキルも磨いているところですが、そのままその方向で就職するより、自分が今一番興味のあるメディアアートの分野はかなり専門性が高いものなので、大学院で時間をたっぷり使って独自に研究という形で自分のものにしていった方が、後々のためになりそうだなと思えたので。

小林:僕は学内セミナーで出会っていいなと思った企業に求人サイトからエントリーして、就職活動を進めて行きました。もともと人と関わる仕事がしたかったので、クライアントの課題や要望を直に聞きながらものづくりができる仕事というのと、あとは北海道で働きたいという気持ちが強かったので道外への転勤がないというのも選択のポイントでした。

クリエイター、デザイナー、ディレクター…さまざまな将来像がある

ー就活で困ったことは?

江本:クリエイティブ系と一概に言っても多岐にわたるので、ピンポイントでそこを探している人向けに集まった情報があると、就活している側としては見つけやすいのかもしれないです。

小林:自分が実際に手を動かして作りたいのか。その中でもクリエイターになりたいかデザイナーになりたいか。はたまた企画やディレクションをしたいかとかでも探す界隈も変わってくるよね。

長内:私は「水族館+企画・クリエイティブ職」というかなりピンポイントな探し方をしているので、まずその界隈でどんな企業があるのかを知って、そこから自社HPや説明会まで赴かないと、その企業で本当に私のしたい仕事ができるのかわからないんですよね。

蒲田:逆に言うと、そこにだどり着いた人はそれだけでその企業に対する相当の熱意があると言う証明にはなるよね。最初からその企業に絞って受けている側としては、それだけの情熱で受けているということを表せる。

江本:私も最終面接で社長に「いや〜見つけてくれてありがとう!」って言われました。専門職やクリエイティブ職はそういう企業が多いような印象がある。


ー自分たちのようなデザイン系の学校を出た人の強みってどんなところでしょう。

長内:グループワークは強いと思う。選考の一貫であるようなグループディスカッションでも、うちの大学の人は結構喋れてたし、先生も「うちの大学の子は大丈夫じゃないかな」ってお墨付きをもらっていたし。

長内:でも授業でもやる数が多いから、そもそもそういったことに慣れている子が多いですね。

蒲田:僕は実際グループ審査がありました。まあそこは落ちちゃったんですけど。周りのレベルも高くて、多分落ちたなってその審査中に思ったくらい。

江本:アイディアや発想力を磨くようなグループワークを普段から授業でしているから、独自性の高いアイディアが出せる子が多いと思う。


ー就活の最初はどんなことから始めましたか?

蒲田:最初は説明会に行くことから始めました。いわゆる自己分析みたいなのは僕はやってないです。

江本:私もやりながら自己分析していった感じ。就活を進める中でもっとこうやればいいのかというのがだんだんわかってきた感じです。

江本:3年の前期にインターンの授業があって、基本的なビジネスマナーなどを事前に練習して、その後は自分で行きたい企業を見つけたり、学校からの案内があって、連絡して行ってくる感じです。

長内:私はインターン1社目に行ったところで、「ここも募集しているからどう?」ってつないでもらって、もう1社行きました。インターン中は実際の業務を手伝わせてもらったりして、3週間くらいいさせてもらいました。


ー面接の時に気をつけていたことは?

小林:「バイトの先輩と話すくらいのフランクさでいい」っていうのを実践してみて、そのおかげで自分の出身地とか、個人的な話もできて結果的に話が弾んでポジティブな気持ちで終われたんですよね。緊張しない方がいい結果が生まれるのかも。

江本:確かに面接する側の気持ちになっても、決まりきった回答ばかりだとテンプレート感がすごいなって印象になるかもしれないよね。

小林:僕は暗記とかしないで、書き言葉で想定される質疑応答を箇条書き程度で書いておいて、口ではその場でアドリブでやるっていうのをやっていました。

江本:私もまさにそんなアドバイスをもらってうまくいったんですよね。まあちゃんと相手を見てやる作戦だとは思いますけど。でもクリエイティブ系は全般的にそういった面接傾向もある気はします。

蒲田:僕も特に着飾らず、素のまま緊張しないで、普段通りが出せるようにしたくらいですかね。

企業の一員としてズレのない表現ができるのがインハウスデザイナーの強み

ーインハウス(*)デザイナーってどう思いますか?

石崎:僕は作る側に行きたいので、インハウスデザイナーも視野に入れています。
でもゆくゆくはっていうイメージですね。最初は色々なデザイン表現をしてみたくて、その後その経験を経て、その仕事に携わりたいっていうイメージもあります。

蒲田:僕は親もデザイン系の職業に就いているので進路について相談したんですが、最初自分がデザイン事務所に入ることを考えていた時に、「最初は新卒ならメーカーとか代理店とかの大手に入った方がいい。逆のルートよりそっちの方がスムーズだから。まずは大手で色々経験をさせてもらって、その後独立するなり、自分の共感できる事務所に入るなりっていうルートがいいと思うよっていうアドバイスをもらったんです。

*インハウスとは:企業が自社内に、新しい組織を持つ状況をいいます。インハウスデザイナーは、制作会社やデザイン事務所に外注せず、自社内でデザインを担当する人のことです。


ーインハウスデザイナーだと企業専属なので、その企業のデザインしかできないと思いますがそのあたりはどうですか?

石崎:逆に一つのブランド、作品、ジャンルでずっとやっていく良さもあると思うんです。
自分もその企業の一員だからこそ、しっかり理念や自社ブランドに沿った表現を細部までズレなく表現できるっていう面では企業的にも自社デザイナーを持つメリットがあると思うし、作る側としても表現に深みのある満足できるアウトプットができると思う。
だからこそ僕はその企業さんの価値観、ブランドに共感できたら、業種を問わず面白い仕事ができそうだなって思います。大学院の在学中に自分個人で仕事を受けられそうか試してみて、やれそうだという確信が少しでも得られれば挑戦してみたい気持ちもあります。


ー事務兼デザインなど兼務だったらあり?

江本:私は一つのことに集中したいので、受けないかもしれない。

小林:自分の興味のある業種や企業だったらありかも。自分の好きなキャラクターを作っている会社の総務兼デザイナーとか、好きな雑誌を出しているところの事務兼デザイナーとか。

江本:その会社で出しているクリエイティブにすごく興味あったらありだよね。


ーデザイナーと言う肩書きではなくても自分の学んだことが生かせそうって思うのは?

長内:スーパーの陳列とかは?

蒲田:どうやったらより多くの人の購買意欲を掻き立てられるかとか、どうやったら商品が魅力的に映るかっていうのを考えるっていう面ではそうだよね。

小林:本屋さんのディスプレイとか、携帯ショップなどのポップのデザインを考えるのとかもあるよね。逆にデザインを生かすってことに縛られなくてもアパレル、おもちゃ、雑貨屋とか自分の興味あるものの界隈で働けたら頑張れるのかなって思う。

江本:私の場合は就活の軸がその仕事を「楽しめるかどうか」だったし、それぞれの軸に合っていればいろんな業種を見て視野を広く就活を進めるのもありかもしれません。

札幌市立大学 芸術の森キャンパス

北海道札幌市南区芸術の森1丁目
Tel 011-592-2300
2006年、デザインと看護の連携をテーマにデザイン学部と看護学部を有する大学として創設。その後、2010年には大学院(博士前期課程)及び助産学専攻科、2012年には大学院(博士後期課程)を開設し、より高度な専門職業人や研究者・教育者を育成し、輩出している。

自己分析に役立てよう。センパイたちの本音アドバイス

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