2020/05/18[mon] update

北海道ビジネスニュース【株式会社ウェルモ 札幌オフィス】

介護業界で働く人たちの負担を減らす介護プラットホーム・AIによるサポート!

慢性的な人手不足が問題となっている介護職。情報収集やデータ整理など、AIができる業務はAIに任せることで
スタッフの業務負担やストレスを軽減しより幸せな社会づくりを…。そんな取り組みを行う株式会社ウェルモで話を聞きました。
ウェルモの創業は2013年、福岡県での児童発達支援デイサービスから。2019年オープンの札幌オフィスには、異業種からの転職者を中心に個性的なメンバーが活躍しています。

必要とする人に詳細な情報を「見える化」

株式会社ウェルモ北海道エリア統括部長、公共政策統括部長の大井弘幸さん。
超高齢化社会を迎え、札幌市内だけでも約1200軒以上あるとされる介護事業所。各事業所の詳細な情報を知りたいとしたら、いったいどんな方法があるのでしょうか?
「これだけネットが発達しているにもかかわらず、実は体系的なデータベースは『なかった』というのが現状です」
そう話すのは株式会社ウェルモ札幌オフィスで統括部長を務める大井弘幸さん。行政などが作成しているデータベースはあるものの情報量が少なく、利用にあたって詳細な情報を知りたい利用者・家族や、ケアプラン作成の参考にしたいケアマネジャーなどが使用するには実用的だとは言い難いレベルなのだそう。
ウェルモが開発した「地域ケアプラットフォーム ミルモネット」は各事業所を中心とする地域資源の詳細かつ膨大な情報を集約し「見える化」したもの。細かい条件を指定しての検索も可能で、さまざまな立場の人がそれぞれの目的にあった使い方で活用できるといいます。

AIエンジンの開発でケアプラン作成を支援

「ウェルモに入社する前、私も長年出身地の市役所で働いていたため、行政ができることにはどうしても限界があるということがよく分かります。行政ができないことは民間が担っていかなければなりません。これまで東京や福岡などでミルモネットを構築し、その冊子版であるミルモブックを発行してきました。札幌オフィスの開業は2019年2月。現在までに厚別区、手稲区のミルモブックを発行済みで、5月末までには残り8区に関しても発行を終える予定です」
各施設の空室情報やデイサービスの受け入れ情報など、詳細かつリアルタイムな情報が掲載されるミルモネット。この情報を活用することで、ケアプラン作りが非常に効率的かつ客観的データに基づいたより質の高いものに。また、事業所側も基本情報の電話問い合わせなどに個別に対応する必要がなくなり、より本来の業務に集中できるようになると言います。
そしてこのミルモネットを組み込み、ウェルモが開発しているのがケアプラン作成支援AI「ケアプランアシスタント」。ケアマネジャーのケアプラン作成業務を支援するAIエンジンです。
「介護が必要な方の食事内容やリハビリプログラム、1日のスケジュールなどを決めるのがケアプランです。現在は、それをケアマネジャーさんの経験や知識だけから作っているのが実情です。そして厚生労働省の調査では実に44.1%ものケアマネさんが『自分の能力や資質に不安がある』と回答しているのです。私たちのシステムでは、例えば利用者さんのしたいこと・興味のあること、気質、健康状態、生活リズムの特徴などを入力することで、AIがその方に合う〝平均プラン〟のご提案を行います」

どんなにAIが発達しても最後に大切なのは〝人〟

とはいえ…と言葉を続ける大井さん。これはあくまでもケアマネジャーの作業負担を軽減するためのものであり、最終的には人による最終チェックが不可欠だと考えているそうです。
「AIとは、人に取って代わるようなものではありません。膨大なデータを蓄積し、人が無意識に行っている思考ルールを積み重ねて処理するのがAIです。記憶量とスピードでは圧倒的に人に勝りますが、愛情や思いやりなど、介護分野において最も大切な要素では、決して人を超えることはできないのです。ミルモネットのデータも、個々の事業所に個別に回って地道に集めた〝アナログ〟なデータに基づいています。最後はやはり人。人と人との心の通じ合いです」と大井さんは話します。
今春のコロナ流行の最中には、大井さんたちは一切の業務を一時中断し、市内事業所に対するマスク・消毒薬備蓄の緊急アンケートを実施。事業所間で相互に助け合うことを呼びかけました。
「民間ならではの機動力を生かし、立場や考え方を超えてつながれる街づくりに、これからも取り組んでいきたいと思っています」
利用者、介護専門職、事業所それぞれにとって必要な情報を可視化し、つながるためのサービスを提供します。
介護事業所スタッフやマスコミに向けたセミナー、札幌市との勉強会なども積極的に主催。ともに手を取り合う街づくりに取り組んでいます。
大井さんは、介護や終活をテーマとする『ぶっちゃけミエルカTV』(TVH/毎週土曜朝6:00〜)にレギュラー出演中。

株式会社ウェルモ 札幌オフィス

ミッションは「社会課題をICTと先端技術の力で解決すること」。社会資源情報の活用とAIによるケアプラン作成の開発に取り組み、高齢者、そして彼らを支える若い世代が「当たり前の幸せ」を実現できる社会を作り出す。
札幌市中央区南1条西6丁目20-1 ジョブキタビル8階 さっぽろイノベーションラボ内
TEL.011-506-7820
https://welmo.co.jp
このページの先頭へ