2018/02/19[mon] update

農林漁業の仕事人file【漁業/仙石剛士さん、徳田祐介さん】

若手育成に熱心な親方の元、
漁師としての毎日を楽しんでいます。

寿都町
カネサ漁業/仙石剛士さん(左)、徳田祐介さん(右)

漁師になったきっかけは「たまたま」。

「こっちは10年選手、向こうは20年選手だわ!」
寿都町の漁業法人「カネサ漁業」を率いる佐藤匡将さんが指さした先には、澄み渡った空の下、2人の青年がハツラツと働いていました。10年選手と呼ばれたのは徳田祐介さん(27歳)、20年選手と呼ばれたのは仙石剛士さん(37歳)。どちらも既にベテランの域 にさしかかり、カネサ漁業の漁を支えています。
徳田さんの祖父はウニ漁をする漁師でしたが、父親は異業種。仙石さんの家業も漁業ではなく、2人共初めから漁師を目指していたわけではなかったそう。
「爺ちゃんがここの社長と知り合いだったので、手伝ってみないかと誘われたのがきっかけ。最初はアルバイトでした。(徳田さん)」
「自分も今の仕事をするようになったのは、たまたま(笑)。当時、ここで働いていた漁師さんが腰を痛めて船に乗れなくなり、代わりに乗らないかと声を掛けてもらったんです。(仙石さん)」

従業員にも漁業権が与えられ、収入アップに直結。

「まさか自分が漁師になるとは思わなかった」と笑う2人ですが、時として命の危険もある厳しい仕事。10年、20年と続いた理由はなんだったのでしょう。
「なにかを“獲る”っていうのが楽しいからじゃないかな。例えば海水浴に行って、ただ泳ぐより、生き物を探してるほうが面白かったりするでしょ?それと同じ感覚。たくさん獲れたり、大きな魚が獲れた時には嬉しいし、達成感があります。(仙石さん)」
「親方が若手に目をかけてくれるのも長く続いている理由。寿都では一定の条件を満たすと従業員にも組合員の資格がもらえて、一人でも漁ができるんです。獲った分は給料とは別に自分の収入になる。稼ごうと思えばどんどん稼げます。(徳田さん)」
漁業を営むための権利を「漁業権」といい、通常、漁業権は漁業協同組合の組合員にならなければ得られません。カネサ漁業のような法人の従業員に漁業権を付与している漁業組合は、北海道でもまだまだ少なく、漁師として独立を目指すには恵まれた環境であるといえます。漁業権があれば独立も夢ではありません。

漁民専用住宅があり、暮らしやすさも魅力。

「親方は『俺がデキる仕事はお前もデキるようになれ』といろんな仕事を任せてくれます。ここは季節によって獲れる魚も違うし、カキやホタテの養殖もある。飽きずに働けるのが魅力かな。(仙石さん)」
「寿都町には漁師専用の町営住宅があるんです。自分は家族持ちですが、住居費は格安。会社には社宅もあります。車さえあれば買い物にも不自由はなく、生活しやすい町です。(徳田さん)」
自然を相手にする漁師という仕事には厳しい面も多いはず。けれど2人の言葉からは、それ以上の魅力や大きなやりがいがあることが伝わってきました。
2児のパパでもある徳田さん。住まいは町営の漁師専用住宅。
仙石さんの出身は隣町蘭越町。仙石さんも徳田さんも一級船舶免許を保有。
カネサ漁業は、佐藤さんご夫婦とその両親、徳田さん、仙石さんの6名で営む。
寿都の名産といえばホッケ。カネサ漁業ではカキ、ホタテの養殖も行う。
親方こと佐藤匡将さん。職人気質だが若手育成にも熱心。
カネサ漁業の主力漁船、第十一勇宝丸。魚は札幌の飲食店などへも販売。

有限会社 カネサ漁業

定置網漁、底建網漁、ウニ漁、牡蛎やホタテの養殖など、一年を通じて漁を行う漁業法人。船上活〆での商品力アップや若手の育成にも積極的である。
寿都郡寿都町歌棄町美谷237-11
TEL.090-3115-8163
農林漁業の仕事人file
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