父親が調理人ということもあり、幼いころから飲食の仕事が身近だったという佐藤さん。高校卒業後は料理の専門学校で学び、その後両親が営むレストランで経験を積みます。
「そろそろ独り立ちしなければという思いもあり、23歳の時に地元のラーメン店に転職しました」
当初は厨房手伝いでしたが、生まれ持っての器用さもあり調理の腕前はメキメキ上達。数カ月後には調理場のメインスタッフ、その後店長を任されるまでになりました。
「調理の仕事はとても楽しかったのですが、その一方でスタッフの管理という仕事も任されるように。指導が苦手だったこともあり、結局人間関係で辞めざるを得なくなりました」
ここで佐藤さんは一念発起。温めていた小さな夢を実現させます。それは、建築の内装の仕事に就くこと。
「ものを組み立てたり装飾したりするのが好き。建築の仕事の中でも特に壁面仕上げや柱の細工などのインテリア作業を経験してみたいと思っていました」
実際やり始めると自分の性格にピッタリ。
「内装は家づくりの一部ですが、居住スペースの快適さや機能性に関連する大切な業務。完成した家を見る度に密かなやりがいを感じていました」