一次産業の基礎知識 農業という仕事

2017年9月11日 公開

就農の近道、農家や農業法人で働く。

大地に種を蒔き、牛や家畜を育て「命の糧」をつくる。働き方が生き方とシンクロする農業は、北海道の魅力あふれる仕事のひとつです。
この農業を職業として選択することを就農といいます。一般的に就農のイメージは、自らがオーナーとして農産物や家畜を育てる「独立就農」が多いようですが、地域の方々との信頼関係づくりから始まり、資金確保や土地探、売り先の開拓など、決して低くはないハードルが待ち構えています。
そのため、少ないリスクで就農を実現する方法のひとつとして、農業法人や個人農家の従業員として働くという道を選ぶ方も増えています。

農家は個人で、農業法人は企業です。

農業に取り組んでいるのは、農家または農業法人です。
農家は家業として農業を営んでいる人々のこと。個人または家族で、農産物、牛乳、食肉の生産にあたります。
一方農業法人とは、会社組織によって農業を営む経営体。経営基盤を「家族」から「企業」へ変換し、農業経営の安定と発展を目指している会社組織です。

農家や農業法人で働くメリットは?

(1)すぐに農業や酪農を始められること。独立就農のような資金集めや土地探しに翻弄されることなく、農業デビューができます。

(2)雇用契約にのっとった報酬(給料)を、毎月安定的にもらうことができます。農業法人の中には賞与や各種手当を支払うケースも。

(3)就業規則や職場環境、福利厚生などが整備されている職場も多いです。例えば地方の農業法人へ就職する場合は、住居を紹介してもらえたり社宅に住める場合もあります。

(4)最大のメリットは、将来の可能性が多彩であることでしょう。担い手不足は農業界の大きな課題。真面目な勤務態度や向上心が伺える従業員の独立就農をバックアップしたり、法人企業の幹部に抜擢したり、さらに農家の後継ぎとして迎え入れるケースもめずらしくありません。

※雇用条件や労働環境、待遇やスキルアップの道などは、農業法人や農家によってさまざま。自分の要望や働くスタイルに合った職場を選ぶことが大切です。

独立のために研修生として働くという道も

農家や農業法人に所属する際には、将来の独立就農を見据え、研修生として働くことも可能です。
研修生は栽培技術や多彩な経営ノウハウを学べるだけではなく、市町村が定めた研修期間を終了すると、その地域の認定農業者の権利を得ることができます。一般的に独立就農を目指す場合は、認定農業者になることが必須条件のひとつとされています。
ちなみに、研修はその期間に地域と馴染みまわりからの信頼を得ることも目的のひとつ。このため農業経験があったり他地域での研修を終了していても、場所が変わると再度研修からというケースもあります。詳しくは、北海道農業公社が運営する「北海道農業担い手育成センター」のほか、各農業法人の担当者や市町村の相談窓口にご相談ください。

北海道農業担い手育成センター
http://www.adhokkaido.or.jp/ninaite/
北海道で農業を始めるための様々な情報を提供しています。また就農相談にも応じています。

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