株式会社TAKAO　札幌支店

石材と言うと墓石を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、当社が扱うのは、建築物の床や壁などに使用される「建築石材」です。ホテルやデパートの高級感を演出したり、公共空間の安全性や信頼性の高さを印象づけたりするのにも、建築石材は欠かせない存在です。
建築石材は非常に種類が多く、大理石や御影石などの天然石も、安価で入手しやすいものから希少性の高いものまで何百もの種類があります。さらに当社では、磁器質タイルや陶器質タイル、大判セラミックスラブなども取り扱っており、だからこそ、大手ゼネコンや建設会社からは「石のプロ」として一目置かれています。
札幌市内では、大丸百貨店や札幌ドーム、地下歩行空間などに当社が提供した石材が使われています。現在進んでいる再開発工事でも建築石材が必要とされる場面は多く、今後も安定したニーズを見込んでいます。

当社の創業は昭和10年にさかのぼります。もともとは縁石や擁壁ブロックなどコンクリート製品の販売を主としていましたが、その後、建築石材の販売・施工を手がけるようになり、現在は大判セラミックスラブの販売も行なっています。ちなみに大判セラミックは高級システムキッチンの天板などに使用され、外国人富裕層に人気のニセコのホテルやコンドミニアムなどで需要が伸びています。
高層ビルやマンションなど、大規模な石工事に対応できるのは、北海道では数社のみです。その中で、建築石材とコンクリート製品の両方を扱っているのは当社しかなく、石工事と外構工事をまとめて受注するといったケースも少なくありません。
1年間に手がける工事は100〜200件ほどで、ランドマーク的な建築物の石工事から、壁・床の一部にアクセントとして大理石などを取り付ける小規模な工事まで内容は多岐にわたります。新築のほか、外壁の補修や改修工事も多く手がけています。

建築物の石工事は使用する石材を決めることから始まります。設計事務所の図面には、具体的に石の種類が指示されていることもあれば、色やイメージだけが書かれていることもあり、指示がなければ「こんな石材はどうか」と提案するのも私たちの仕事です。また、指示があっても入手困難になっていたり、予算に見合わなかったりすれば代替案を示します。
工事に使う石材が決まったら、必要数を確認します。この時も数量が指示されていなければ、図面からどれぐらいの石材が必要かを拾い出し、発注作業を行います。
石工事には大きく分けて湿式、乾式の2つの工法があります。湿式はモルタルを使って主に床材の設置に、乾式は金物を使い外壁工事に使われる工法です。
そもそも石材は重量があり、欠けたり割れたりする危険性もあるため、工事にはさまざまなノウハウが必要です。工法自体は確立されているので、大まかな流れは手順書でも学べますが、現場を監督し、状況に応じて指示を出すには経験を重ねることが必要です。

現在、当社が求めているのは建築業界で勤務経験のある施工管理です。建築石材を扱ったことがなくても、建築物の構造について基本的な理解のある方をお迎えできればと考えています。木造でも、鉄骨でも、経験の分野は問いません。日々の仕事を通じて少しずつ石材の種類などを覚えていただき、いずれはゼネコンとの打ち合わせや現場での施工管理に携わってもらいたいと思っています。
建築石材は仕上材として使われることがほとんどなので、自分が手がけた工事がいつまでも目に見えることが仕事の醍醐味です。特に当社は、意匠性にこだわる建築物等の石工事を多く手掛けており、そのような工事に携われるのも魅力だと思います。
また、建設業界の中ではいち早く週休2日制を導入しており、働きやすい環境も整っていると自負しています。ひとつの分野を極めて必要とされる仕事がしたい。そんな方々の応募をお待ちしています。

私の前職は自動車整備士です。30歳を前に新しい仕事にチャレンジしてみたいと考え、土日が休みで、働きながら資格取得も可能と書かれていた当社の求人に応募しました。
建設業界の経験がまったく無い状態での入社だったので、まずは先輩について作業中の現場を見に行ったり、過去に施工した建物を案内してもらったりして、そもそも「建築石材」とは何かを教わることからスタートしました。
現在は施工を伴わない販売のみの業務を任されており、お客様の要望にあった石材を発注し、現場に納品の手配をするという仕事に携わっています。建物はひとつとして同じものがなく、日々、試行錯誤が必要なことに面白みを感じています。
当社は社員間の風通しが良く、困ったことがあれば皆で助け合うような雰囲気が魅力です。先日、納品した石材にちょっとした不具合が生じていたことがあったのですが、部署のメンバー全員で駆けつけ、炎天下の現場で汗だくになって修復作業をしました（苦笑）。作業自体は大変だったのですが、仲間思いの温かい会社だと実感した出来事でした。